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Excelをノーコードで自動化しよう! パワークエリの教科書 第15回 「住所」から「都道府県」を分離する処理の実践例

マイナビニュース / 2024年8月19日 11時0分

まずは、「住所」の列を「1文字目」と「それ以降」に分割する。「住所」の列を選択し、「列の分割」→「文字数による分割」を選択する。続いて、以下の図のように分割方法を指定する。

これで「住所の1文字目」だけを“独立した列”として扱えるようになる。

続いて、住所の1文字目が「県」であった場合は「県」の文字を削除する、という処理を行っていこう。この処理はデータの置換で実現できる。「住所.1」の列を選択し、「値の置換」をクリックする。続いて、「県」→(文字なし)の置換を行うように指定する。

「県」→(文字なし)の置換が行われ、「住所.1」の列から「県」のデータが削除される。

あとは、「住所.1」と「住所.2」の列を結合して元の状態に戻すだけ。「住所.1」と「住所.2」の列を同時に選択し、「変換」タブにある「列のマージ」をクリックする。結合方法は、区切り記号に「なし」、新しい列名に「住所」を指定すればよい。

以上で、すべての処理が完了となる。あとは「閉じて読み込む」をクリックして、加工したデータ表をExcelに出力するだけだ。

このように、(1)適切な位置で列を分割する、(2)置換機能を使って不要な文字を削除する、(3)列を結合して元の状態に戻す、という手順で条件分岐と同等の処理を実現できるケースもある。ベタな手法ではあるが、「各ステップの状況を目で追えるため、逆に理解しやすい」という方もいるだろう。

多少強引であっても、目的の形にデータ表を加工できるのであれば、特に問題はないはずだ。各自のスキルに応じた使い方ができるのもパワークエリの特長といえる。
「都道府県」の列を活用する

念のため、先ほど加工したデータ表をExcelに出力した結果を示しておこう。今回の例には、ID/氏名/都道府県/住所のデータしか記録されていないが、「実際には他のデータも記録されている」と考えてもらえれば幸いだ。

今回の連載で紹介した手法で住所を「都道府県」と「それ以降」に分割しておくと、都道府県別のデータ抽出やデータ分析などを容易に行えるようになる。たとえば、住所が「沖縄県」のデータだけを表示したい場合は、フィルター機能を使って以下の図のように操作すればよい。

そのほか、都道府県別にデータを集計するなど、さまざまな用途に対応することが可能だ。そのためには、あらかじめ住所を「都道府県」と「それ以降」に分割しておく必要がある。もちろん、「住所」以外の文字列データにも応用できるだろう。

こういった文字列データの分割を「関数」で処理するのか、それとも「パワークエリ」で処理するのか、どちらを採用するかは各自の自由だ。もちろん、両方とも使えた方が有利であることは間違いない。状況に応じて使い分けられるように、パワークエリの使い方も学んでおくと、きっと役に立つだろう。
(相澤裕介)



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