1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

カイロス初号機の失敗原因が判明、対策した2号機は12月の打ち上げを予定!

マイナビニュース / 2024年8月25日 21時1分

実際よりも高い推力が出るものとして飛行計画が立てられていたため、初号機の飛行では予測よりも速度が数%程度遅くなってしまい、正常な範囲を逸脱、自律飛行安全システムが作動した、というわけだ。なお今回、問題があったのは予測のプロセス側であって、推進剤そのものには問題は無かったと見られている。

ただ、1つ気になったのは、第1段の地上燃焼試験で、なぜこの問題を見つけられなかったのか、ということだ。これについて、同社の遠藤守取締役は、地上燃焼試験のときは、予測と実際に有意な差が出なかったと説明。今回明らかになったプロセスの問題は生じる誤差にバラツキがあり、正常に予測値を出す場合もある、ということのようだ。

この推力が予測より低かった問題に加え、同社は、飛行の正常範囲が厳しめに設定されていたことも問題と指摘。国内で初めて自律飛行安全システムを適用したため、慎重になったという背景があったとした。ただ、これを緩くしていたとしても、予測した推力が出なかったことは変わらず、打ち上げに成功したかどうかはなんとも言えない。

こうした原因究明の結果を受け、同社は対策を決定。推力を予測するプロセスを改善するとともに、十分な安全性を確保した上で飛行正常範囲を見直すことにした。これにより、同社は2号機の打ち上げを可能と判断。12月の打ち上げに向け、準備を進めているという。1~3段の製造はすでに完了しており、射場であるスペースポート紀伊に搬入済みだ。

2号機には、50kg級衛星を1機、3Uサイズ(10cm×10cm×30cm)のキューブサットを4機の合計5機を搭載。高度500kmの太陽同期軌道(SSO)へ打ち上げ、搭載した5機の衛星を、5秒間隔で分離する計画だ。なお企業名については今回明らかにされなかったが、初号機と違い、2号機には政府衛星は搭載されていないということだ。
(大塚実)



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください