ネコ? 戦後まもなく日本に登場した世界初の量産電気自動車とは
マイナビニュース / 2024年9月25日 11時30分
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戦後まもない日本に登場した世界初の量産電気自動車(EV)がこちらです。さて、このクルマの名前は?
昔のネコに多い名前です
日本の自動車メーカーでEVに注力しているところといえば、まずは日産自動車が思い浮かびます。写真は日産EVのルーツとなったクルマです。名前のヒントは、生産工場が東京の「多摩地区」にあったこと。かわいい響きの車名です!
――正解は次のページで!
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○問題をおさらい!
正解はこちら!
○【答え】たま電気自動車
クルマの名前は「たま電気自動車」です。
1945年の敗戦後、日本ではGHQによる物資統制が行われていたため、ガソリンの流通が不足します。一方で、電力供給は比較的、安定していました。山間部にあったダムが稼働していたことと、大口需要の工場が操業不能の状態にあったことが理由でした。そんな背景もあり、時の政府はEVの生産を奨励しました。
多くの新興メーカーがEVを生産する中で、戦前の立川飛行機の流れを汲む「東京電気自動車株式会社」が生産した「たま(E4S-47型)」は、政府主催の第1回性能試験で航続距離96km、最高速度35km/hというトップの成績を収めて注目されました。
生産した工場が多摩地区(現在の府中市)にあったことから「たま」と名付けられたこのEVは、全長3,035mm、全幅1,230mm、全高1,618mm、車重1,100kgとコンパクトなサイズでした。搭載するのは日立製のモーターで、出力は3.3kW(4.5PS)。電池は湯浅蓄電池(現GSユアサ)製の鉛電池を採用し、カセット交換という画期的な方式になっていました。生産台数はⅠ型、Ⅱ型を合わせて228台。主にタクシーとして使われていたようです。
1950年に勃発した朝鮮戦争の影響で鉛の価格が暴騰したことと、ガソリンなど石油製品の需給が安定したことで、自動車のパワーソースが内燃機関に移ったことから、「たま電気自動車」は生産を終了しました。
東京電気自動車はのちにプリンス自動車工業となり、合併によって現在は日産自動車となっています。長い時を経て日産が再び製造を開始したEVの「リーフ」「アリア」「サクラ」のルーツが、この「たま電気自動車」だったのです。
それでは、次回をお楽しみに!
原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。 この著者の記事一覧はこちら
(原アキラ)
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