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『夏目アラタの結婚』原作者が実写化OKした理由に「ガタガタの歯」再現 映画独自の展開も自ら提案

マイナビニュース / 2024年8月27日 12時8分

画像提供:マイナビニュース

俳優の柳楽優弥が主演を務める、映画『夏目アラタの結婚』(9月6日公開)の原作者・キャスト・監督コメントが27日に届いた。

○『夏目アラタの結婚』原作者・乃木坂太郎氏が思いを明かす

公務員が死刑囚に獄中プロポーズするという衝撃的な幕開けから始まる、累計発行部数260万部の大人気コミック『夏目アラタの結婚』。原作者の乃木坂太郎氏は連載開始直後からすぐに実写化のオファーがあったと明かし、これまでそのオファーを断っていた理由を「『真珠の歯』の再現に関しては躊躇している雰囲気の企画がほとんどでした」と語る。

本作のヒロイン・真珠の特徴であるガタガタの歯は映像化において、かなり高いハードルだった。乃木坂氏自身も、あえて女優のイメージを損なう可能性もあるビジュアルに「実際、漫画を連載開始する際にもヒロインがこの歯で大丈夫なのかと危惧する意見もあったので、それは一般的な意見として十分理解出来ました」と語る。一方で「あの『歯』は自分の人生を奪われ続けた真珠の存在証明の象徴なので作者としてはそこは絶対に譲れない点だったのです」という。

しかし、古林茉莉プロデューサーはオファーの際に「歯は再現します。可能な限り原作に寄り添った映像化をしたいです」と断言。 乃木坂氏は「メモ帳を手に熱心に作品のキャラクターやテーマについて質問してくる姿勢に、『夏目アラタの結婚』という作品を預けてみようかなと決心しました」とついに実写化をOKした。

そして、真珠役として黒島結菜が決定。このキャスティングに乃木坂氏は「主演の柳楽優弥さんと黒島結菜さんには、この厄介な物語に出演して頂いて感謝してます。かつて被虐待児を演じた柳楽さんが児童相談所の職員であるアラタを演じることに、個人的には感慨深い思いです。前述の理由により真珠を演じる方はいないと思っていたので、黒島さんには本当に感謝です」と語る。

肝心の真珠の歯は5カ月かけてマウスピースで作り上げられた。黒島は「撮影前に歯の合わせからスタートして、何個か試作品を作っていただきました。自分の口に合う形から歯茎の位置や歯の隙間、歯の色の入った汚さというか……どこまでボロボロにするかいろいろと試作品を作って、1番ベストなものを5カ月間かけて作りました」とこだわりを明かす。「歯で印象って全然変わるんですよね。原作の不気味さやちょっと怖い感というのが一番鍵になると思ったので、そこはしっかりやりたいなと思いました。最初は自分じゃないみたいで、ほんとに歯が違うだけでこんなに顔つきって変わるんだなと思って……でも嬉しかったです! これがあるおかげで真珠に近づけたので」と、特徴的な歯は品川真珠というつかみどころないキャラクターを演じるうえで重要なアイテムとなった。

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