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NTT Com×住友林業、森林由来Jクレジット利用促すプラットフォーム「森かち」提供

マイナビニュース / 2024年8月27日 15時25分

画像提供:マイナビニュース

NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)と住友林業は8月27日、森林由来のJクレジットの創出、審査、取引を包括的に支援するプラットフォーム「森林価値創造プラットフォーム」(以下、森かち)の提供を開始すると発表し、記者説明会を開いた。

森林由来Jクレジットとは、間伐な森林の適切な管理を行うことによる二酸化炭素吸収量をクレジットとして国が認証したもの。「森かち」は森林クレジットの創出者だけでなく、審査機関および購入者それぞれに対してGIS(Geographic Information System:地理情報システム)の機能を提供することで、発行プロセスの効率化とクレジットの信頼性向上を実現し、森林クレジットの創出と流通活性化を目指す。

同プラットフォームはクラウド型で提供する森かちシステムと、コンサルティングサービスであるクレジット創出コンサルティングサービスで構成される。NTT Comがシステムの開発および運用とセールス活動を担当し、住友林業が森かちの運用とコンサルティングサービス提供を担当する。住友林業は2027年までに7億円程度の売り上げを目指すとしている。
○森林クレジットの有用性と課題

2015年のパリ協定採択を受けて、日本でも2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みが進められている。脱炭素社会の実現に向けては、二酸化炭素排出量の削減と同時に、森林のような二酸化炭素吸収源の確保も必要だ。自社の活動だけでは二酸化炭素排出の削減が難しい場合には、カーボンクレジットの購入によりオフセットする仕組みが設けられている。

しかし、森林整備の担い手や整備資金の不足などから、国内の森林による二酸化炭素吸収量の低下が懸念される。さらに、森林の整備不足は二酸化炭素吸収量の低下だけでなく、水源の涵養(かんよう)や土砂災害の防止、生物多様性保全など、森林の多面的機能の低下にもつながる。そこで森林や木材の循環利用を促進すると期待されるのが、カーボンクレジットの仕組みだ。

森林クレジットは日本政府(経済産業省、環境省、農林水産省)が運営するクレジット制度。GXリーグの開始などを背景に、現在は発行量が急増中だという。2022年から2023年にかけては約9倍増加しているそうだ。

しかし、森林クレジットは企業のオフセットのニーズに対応できるほど発行されていないのが実情だという。Jクレジットの中でも森林由来のものは、再エネおよび省エネのクレジットと比較して創出量が約10%、無効化・償却量量は約5%だ。

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