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サステナッジ教育の「教員向け研修会」が開催 - ナッジの手法を用いた環境教育の効果とは

マイナビニュース / 2024年8月27日 18時51分

画像提供:マイナビニュース

気候変動問題が深刻化する昨今、脱炭素型のライフスタイルへの転換のため、学校教育などで省エネ行動を社会規範として定着させる省エネ教育の必要性が高まっている。

東京ガス都市生活研究所と住環境計画研究所が開発した教育プログラム「サステナッジ教育」の指導者養成講座が8月22日、東京家政大学の板橋キャンパスで行われた。

「サステナッジ教育」とは、どのような教育プログラムなのか。その実施に必要な「教員向け研修会」の様子などを取材した。
○■行動科学の先進的な知見を取り入れた環境授業

「サステナッジ教育」は環境省委託事業の一環として、東京ガス都市生活研究所と住環境計画研究所が開発した環境教育プログラム。小中高等学校の教育現場で容易に導入できる省エネ教育プログラムとして開発されたもので、環境省の実証事業を経て、2023年度より自治体での社会実装が開始された。

「サステナッジ教育」では1回45〜50分の授業が全6回、6週間にわたって実施される。 児童・生徒が自発的に取り組む構成で、6段階の授業ステップの中で家庭内の電気・ガス・水道メーターからそれぞれの使用量の測り方を学び、メーターの数値や実践した省エネ行動などを記録。“ナッジ”など行動科学の先進的な知見をふんだんに取り入れることで、省エネ行動実践率の向上と行動の持続を促す。

2017~2020年度に行われた実証には、全国の小中高等学校など43校、約1万名の児童・生徒が参加。家庭での電気・ガスの使用に伴うCO2排出量を5.1%削減される効果や、受講した児童・生徒の省エネ行動実践率が21%向上し、省エネ行動を実践した生徒のうち95%が半年後・1年後も継続するといった効果が確認されたという。

この「サステナッジ教育」の指導を行う上で必要となるのがサステナッジ教育の指導者資格で、東京ガス都市生活研究所では「サステナッジ教育」の指導者養成講座を実施。本講座を受講した教員は、東京ガス都市生活研究所によりサステナッジ教育の指導者に認定され、昨年度は神奈川県秦野市公立小学校などの教員24名が本講座を受講した。

8月22日に行われた今年度の「サステナッジ教育」の指導者養成講座には、同市市内の公立小学校の13名の教員が受講者として研修を受けた。
○■家庭・保護者への波及効果も高い

「ナッジ」は個々人の選択の自由を尊重しながら、選択を禁じたり、経済的なインセンティブを変えたりせず、選択肢の設計や初期設定を変えることで人々に望ましい選択を促す行動経済学の用語・理論。

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