DNP、分散型IDに基づくデジタル証明書を発行する「DNP分散型ID管理プラットフォーム
マイナビニュース / 2024年8月28日 17時33分
DNPは8月28日、個人のアイデンティティ(ID)に関する情報を管理する「分散型ID」に基づくデジタル証明書を発行・検証する「DNP分散型ID管理プラットフォーム」の提供を同日から開始したことを発表した。
生活者は、同プラットフォームを通じて自身のアイデンティティ情報を主体的に管理し、プライバシーを保護しながら企業・団体などに自身の本人情報を開示できる。企業・団体なども偽造情報による被害の防止や提示された情報の検証負荷の低減など、安全・安心なデータ流通が可能になるという。
DNPは同プラットフォームで、デジタル証明書に関わる事業を推進する企業・団体などに、デジタル証明書の発行・検証システムや、生活者がデジタル証明書を利用・管理するデジタルアイデンティティウォレット(スマートフォンなどで自分の身元を示す仕組み)など、用途や構築する環境に応じて必要な機能を提供する構え。
○開発の背景
近年、生成AIなどの技術の急激な進展や国際交流の活性化をきっかけの1つとして、データの改ざんや漏洩、なりすましなどのプライバシーリスクが社会的な課題となる中、より安全・安心なデータ流通が求められている。
そのため世界各国でデジタル証明書を活用した実証実験が行われており、日本政府もインターネット上の新たな信頼の枠組みとして、内閣官房(デジタル市場競争本部)の「Trusted Web推進協議会」で提唱された「特定のプラットフォームやサービスに依存せずに、Verifiableなデータを通じてWebで流通するデータの信頼性を保証する仕組み」に関する概念である「Trusted Web」に取り組んでいる。
こうした動きに対してDNPは今回、より安全・安心なデータ流通の構築支援に向けて、DNP分散型ID管理プラットフォームを開発し、サービスの提供を開始する。
○「DNP分散型ID管理プラットフォーム」の特徴
同プラットフォームは、より信頼性の高いグローバルなデータ流通の実現に向けて、世界的に検討されている技術仕様に準拠しているため、国内外でデジタル証明書を利用できる。
DNPは、同プラットフォームの開発にあたり、デジタルアイデンティティウォレットやデジタル証明書の発行・検証システムの開発実績・知見・ネットワークを持つオーストラリアのMeecoとの提携により技術提供を受けている。オーストラリアを始めとした国際間の実証実験やネットワーク構築にもMeecoと取り組んでいるという。
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