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書くことを選び、作家デビューしたラランド ニシダに聞いた「指針になっている本」とは

マイナビニュース / 2024年8月30日 9時0分

画像提供:マイナビニュース

自分でもよくわかっていないことを言葉にしたい。だから小説を書く。

本の要約サービス・フライヤーが展開する「Dig Talk」は、本をひとつのきっかけとして、その人の人生の奥底を「深掘る(ディグる)」動画コンテンツです。

今回は、相方サーヤさんと独特のテンションでの笑いを提供しているラランド ニシダさんが登場。YouTubeチャンネルでも「ダメ男」としていじられつづけていますが、本と文章にかけるアツくて純粋な思いを語る、ちょっと珍しい一面をのぞかせました。

大学を中退してから就職したこともなく、貯金も結婚の予定もなくて、「ふつうの人のライフステージの変化はすべて乗り遅れてきてしまっている」と語るラランド ニシダさん。芸人でありながら、対面で人と話すと「言葉になる前の段階のものがガッと溢れた感じ」になって、うまくコミュニケーションできなくなるそうです。そんなニシダさんだからこそ、「ふつう」をどう表現するのかへの感度が人一倍高いのかも? 動画の見どころを4つ、紹介します!
■グロいことを美しく描く小説

中学生から純文学が好きになって、図書館にあった太宰治や芥川龍之介などの本を読みふけっていたというニシダさん。そんなときに出会ったのが小川洋子さんの『妊娠カレンダー』でした。これをきっかけに、小川洋子さんは「一番好きな小説家」になっていきます。

太宰や芥川にも人間の裏側をかたどる描写は数多くありますが、初めて『妊娠カレンダー』に触れたニシダさんは、「小説にはこんなグロいこと(倫理的にもよくないこと)、答えのわからないことを書いていいんだ」と感じたそうです。

物理的に殴りつけよう、直接的な言葉で傷つけようという、一般的な意味での暴力性とは違う残虐性。しかもそれが美しい文章で描かれている――。

どんな感情でも言語化できると思っていたニシダ少年は、説明のできない「グロテスクさ」が本になる、ということ自体に衝撃を受けます。小川洋子さんはいったいどのような表現で魅了するのか。ニシダさんが引用した一節とその解説を聞くと、なるほどと思いつつ言葉を失ってしまいます。
■人と話すって難しい

テレビや漫才の舞台、YouTubeでの様子を見ていると、ニシダさんが「しゃべるのがあんまり上手じゃない」というのはかなり意外な気がします。

プライベートで生身の人間と相対する場面では、人前で話したり演じたりするときとはまったく違う能力が必要になってきます。ニシダさんは「相手を慮って言うとかがあんまり得意じゃない、だから友だちもあんまりいなかった」と表現していますが、その場で考えながら話す、会話するのは思ったよりも難しいものです。だから、「言いたいことを時間をかけて書くほうが性に合っている」という自己認識になった。

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