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ドイツのロケット会社「RFA」、ロケットの燃焼試験中に炎上 - 機体を喪失

マイナビニュース / 2024年8月30日 11時13分

しかし、8基のエンジンに着火するところまでは進んだものの、そのうちの1基に異常が発生したという。

事故の原因などについて、同社は「まだ分析中」としたうえで、「おそらくエンジンの酸化剤ターボ・ポンプから出火した可能性が高い」とした。また、「ヘリックスは、これまで100回以上着火していますが、酸化剤ターボ・ポンプで火災が発生したことはありません。これは初めてのことで、設計には問題なく、設計変更の必要はないと確信しています」とした。これは、製造や組立時のミス、異物混入など、主に品質管理の問題が要因と考えられていることを示唆している。

また、エンジンに異常を検知した直後には、緊急停止手順に入ったものの、火災は収まらなかったという。同社は、火災が起きたエンジンの推進薬マニホールドに大きな損傷が起き、燃料のケロシンが漏れ出した結果、火災が広がることになったとしている。また、消火システムも焼け石に水の状況だったという。

そして、スラストフレームの構造全体が損傷し、やがて機体は完全に破壊されたという。

一方で、不幸中の幸いなことに、アンビリカル・タワーを避けるように崩壊したこともあり、発射場のインフラに大きな損害はなかったという。

同社は、「発射場のインフラは問題ありません。いくつかの損傷はありましたが、主要な要素を再構築する必要はありません」としている。

この事故を受け、同社は機体と発射場の両方に改良を加えるとした。機体については、推進薬マニホールドや加圧システムなどを改良し、飛行中や発射台でのエンジンの大きな損傷に耐えられるようし、たとえターボ・ポンプが爆発するような深刻なエンジン故障が発生しても、機体全体が崩壊するのを防ぐようにするという。事故当時、工場では、2号機用の機体の製造が進んでいたが、1号機用に組み替えるとともに、こうした改良を加えるという。

発射場については、消火システムを強化するとしている。

同社は、「私たちは、実機を使った試験を行うことに重点を置き、反復的に開発を行っています。これは私たちの哲学の一部であり、このアプローチには高いリスクが伴うことは承知のうえでした。私たちの目標は、できるだけ早く通常の業務に戻ることです」とコメントしている。

「私たちが本物の“ロケット会社”になるために最も重要なのは、ペイロードを軌道に投入することです。それができないのであれば、本物のロケット会社ではありません。私たちはできる限り早く、それに挑みます」。

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