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岩手医科大、遺伝的な肥満度を表すリスク指標「obPGS」の日本人版を開発

マイナビニュース / 2024年8月30日 16時17分

まずobPGSが低い群と高い群を比較したところ、高い群では約4.8倍、実際に肥満になるリスクが高いことが明らかにされた。続いて、obPGSが高い群において、余暇の運動量が多い場合での肥満リスクの変化を調べた結果、obPGSが高くても、余暇運動量が増えるほど肥満リスクは下がることが確認されたとのこと。以上の結果から、仮に遺伝的なリスクが高くても、運動量を適切に増やすことで、一定の肥満防止効果が期待できることが示されたとしている。

一方で、余暇運動量とobPGSが最も低い群と比較して、余暇運動量とobPGSが最も高い群は肥満リスクが3.2倍程度存在していた。言い換えれば、肥満の遺伝的なリスクが高い集団では余暇時間に多く運動をしていたとしても、遺伝的なリスクが低い集団ほどは肥満リスクが下がりきらないことを意味しているという。こうした結果は、遺伝的な肥満リスクを運動習慣だけで解消することは困難であることが示されているとした。

さらに、運動習慣の他にも塩分摂取量でも同様の解析が行われた。なお塩分摂取量は運動習慣とは逆に、増加すると肥満リスクが高まることが知られている。こちらもobPGSで群を分けた上での解析の結果、やはりobPGSが高くても塩分摂取が少ない方では、肥満リスクが抑えられていることが確かめられた。

今回の研究成果により、生活習慣改善は肥満防止に有効だが、遺伝的な肥満リスクが個人ごとに異なることが確認された。つまり、肥満を防止し、健康的とされる体重を維持するために必要な努力は、個人ごとに異なるということである。自分自身の体質と向き合い、リスクを適切にコントロールすることが、肥満やそれが引き起こす疾患の個別化予防につながるとしている。
(波留久泉)



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