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棋士・女流棋士から見た西山朋佳とは「棋士編入試験に挑む― 西山朋佳と勝負の世界」

マイナビニュース / 2024年9月9日 11時30分

画像提供:マイナビニュース

さる6月16日、「女流棋士発足50周年記念パーティー」が都内で行われ、登壇した中井広恵女流六段は今後の女流棋士に託す希望として「打倒・藤井竜王名人」を掲げました。 その希望に応えるかのように、7月4日に行われた第18回朝日杯将棋オープン戦(主催:朝日新聞社・日本将棋連盟)一次予選にて、西山朋佳女流三冠が勝利し、棋士編入試験の受験資格を獲得しました。 この資格を得たのは福間香奈女流五冠に続いて女性では2人目となります。

西山女流三冠はすぐに受験の意思を示し、再び「史上初の女性プロ棋士」を懸けた戦いの火蓋が切られました。 明日10日、高橋佑二郎四段を相手に第1局が行われます。

そうした前人未到の偉業に挑む西山女流三冠という存在は、周囲の目にどう映っているのでしょうか? 親交のある中井女流六段、小高佐季子女流初段、山本博志五段、岡部怜央四段がそれぞれの想いを語ります。

2024年9月3日に発売された、『将棋世界2024年10月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)掲載の「棋士編入試験に挑む― 西山朋佳と勝負の世界」より抜粋してお送りします。

(以下抜粋)
○中井広恵女流六段

西山が棋士編入試験の受験意思を表明した、という報道に接して、中井広恵女流六段は「やはり」と思った。西山とは温泉で合宿をしたりもする仲である。そういう中で、高みを目指す人だろうな、ということを感じていた。

「でも、もう少し葛藤して決めるかと思ったので、即決したのには驚きました(笑)。棋風通りスパッと、朋佳ちゃんらしいですね」

中井はこれからの女流棋士に前向きな野心を持ってほしいと思っている。「打倒・藤井竜王名人」だ。

「やるからには、目標は高く持つべきだと思います」

ちょうどNHK杯では、西山が勝ち進んで次に藤井聡太竜王名人と対局することが決まった。面白い将棋になるだろう、と中井はとても楽しみにしている。そして自らも闘志を燃やす。

「私の次の対局が朋佳ちゃんとなんですよ。一回も勝ったことがないので頑張りたいです」
○山本博志五段

14歳で奨励会に入った西山は順調に昇級昇段する。2013年、大学進学にあわせて移籍してきた関東奨励会では、西山のことで話題が持ち切りになった。それは黒船来航のような衝撃だったという。

「将棋に華があったし、同時にツッコミどころも満載だったんですよ」
と山本博志五段は振り返る。

「一般常識として知っておかなければいけないような定跡をぜんぜん知らないんです。それですぐ必敗になるんですが、そこから劇的な逆転勝ちを収める。すごいインパクトでした。しかも、終わると本人はケロッとしていて『こっち悪いの?』みたいな。めちゃくちゃ楽観派だったので、自分が悪くなったと思っていないんです。

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