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佐野正弘のケータイ業界情報局 第135回 5Gではなく4G基地局を増設!? 野外フェスのネットワーク対策、NTTドコモの秘策

マイナビニュース / 2024年9月5日 20時30分

画像提供:マイナビニュース

野外フェスなどの大規模イベントでは、狭いエリアに非常に多くの人が集まってスマートフォンを使うため、混雑が発生しやすくなります。それだけに、携帯各社は大規模イベントでの通信対策に力を入れているのですが、対策の方法は会場の環境に応じて違いがあるようです。香川県仲多度郡で2024年8月24日から開催された「MONSTER baSH 2024」における、NTTドコモのネットワーク対策から確認してみましょう。

起伏のある場所では周波数の高い5Gが不利に

コロナ禍で中止や縮小が相次いだ、野外フェスなどの大規模イベント。ですが、それが落ち着いて以降は復活を果たしており、2024年夏は多くの大規模イベントが実施されました。

そうした大規模イベントでは、多数の人が訪れることからさまざまな対策が求められるのですが、スマートフォンもその例外ではありません。実際、野外フェスなどでは、普段それほど人が多くない場所で多数の人が一斉にスマートフォンを使うわけですから、周辺の基地局だけではトラフィックを処理しきれず、通信ができなくなる、あるいは非常に遅くなるといった問題が生じてしまいます。

それゆえ、携帯各社は大規模イベントに備え、ネットワークに問題が起きないよう、臨時の移動基地局などを設置するなどして設備を増強し、トラフィック対策にあたっています。ただ、大規模イベントは実施される場所によって環境が大きく異なるため、どの会場でも一律に同じ対策を打てばよいわけではないようです。

そこで今回取材したのは、香川県仲多度郡まんのう町で2024年8月24日から2日間にわたって実施された「MONSTER baSH 2024」というイベント。2024年で25周年を迎える歴史の長い野外ロックフェスで、来場者数は2日間で約5万人という、中四国地方では最大級のイベントとなるようです。

その会場となる国営讃岐まんのう公園は山間部にあることから、公園内には起伏も多く存在します。それゆえ、平地が多い首都圏で実施される野外フェスとは、また違った対策が求められるようです。

なかでも大きな違いとなるのが5Gの活用です。例えば、2024年8月3日から千葉県の千葉市蘇我スポーツ公園で実施されていた「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024」で、同イベントに協賛するKDDIに取材をした際には、移動基地局車に5Gの高速大容量通信が可能な3.7GHz帯を活用し、なおかつ多数のアンテナ素子を搭載し大容量通信に強いとされる「Massive MIMO」のアンテナを活用したトラフィック対策を実施していました。

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