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睡眠状態が悪くなると肌からのニンニク臭が増加する、コーセーなどが発見

マイナビニュース / 2024年9月6日 22時28分

画像提供:マイナビニュース

睡眠状態が悪い、いわゆるよく眠れていない状態だと、肌から発生するニンニク臭の主成分(ジアリルジスルフィド)の量が増加することをコーセーと東海大学の共同研究グループが発表した。

同成果はコーセーの興野朝未氏、武井涼氏、村瀬正剛氏、東海大学理学部の藤岡裕真氏、同化学科の関根嘉香 教授らで構成される研究グループによるもの。詳細の一部は2024年8月29日ならびに30日にかけて開催された「第37回 におい・かおり環境学会」のポスターセッションにて発表された。

美容の面での睡眠は、肌の生まれ変わりであるターンオーバーが促進されたり、肌のバリア機能の修復を促したりする役割を担っていることが知られている。また、その逆である睡眠不足になると、記憶力や運動制御機能、判断力などといった高次機能の低下に加えて、汗や皮脂の分泌量が増えたり、代謝機能に悪影響があるという報告もあるという。そこで研究グループでは今回、睡眠不足が肌のにおいに関しても影響を与える可能性があると考え、その調査のために睡眠と肌からのにおい成分の関係の解明に取り組んだという。

調査方法としては、実験参加者として、「よく眠れる日と眠れない日がある」という自覚がある20~30代の男女4名を選抜。実験の期間中は、禁酒や禁煙といった条件を同じくするため一定の制限は設けたものの、睡眠そのものについては制限を設けない形で普段通りの生活を送ってもらう形で、よく眠れたかどうかを客観的に判定することを目的に睡眠状態の評価として、睡眠時に腕時計型デバイスを装着してもらい、睡眠時間、入眠のしやすさ、睡眠中に起きてしまった回数などの計測を実施。また、起床時にアンケート形式でよく眠れたかどうかの主観的評価も行い、それらの数値から総合的に睡眠状態の良好、不良の判定を行ったという。

さらに、肌から発生するガス成分(皮膚ガス)の採取も実施。起床後30分以内に首筋にカップ型の採取器を参加者自ら装着してもらい、皮膚ガスの捕集を行い、ガスの成分をガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)を用いて特定したほか、それらの成分の定量を実施したという。

皮膚ガスの捕集期間は7日間で、得られた睡眠状態と皮膚ガスの発生量の相関分析を行ったところ、ジアリルジスルフィドに睡眠状態と相関があることが示されたという。

睡眠状態が良好なときは50cm離れた場合にほぼ感じない程度の発生量であったのに対し、睡眠状態が不良であったときは、同距離でにおいを感じられる水準まで発生量が増加していたとのことで、この結果から、睡眠状態と特定の皮膚ガス成分の発生に関係性があることが示されたと研究グループでは説明している。

なお、研究グループでは今回の結果を踏まえ、良質な睡眠をとることは、体臭ケア方法の1つとしても有効であるといえるとしており、今後のデオドラント商品などへの応用を検討していきたいとしてえるほか、今後もヘルスケア領域を視野に入れた新たな価値提案を実現すべく、研究活動を推進し、独自性の高い商品やサービスの開発につなげていきたいとしている。
(小林行雄)

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