日本通運×WHILL、倉庫作業専用モビリティの試作機を共同開発
マイナビニュース / 2024年9月9日 15時41分
NIPPON EXPRESSホールディングスのグループ会社である日本通運とWHILLは9月9日、共同で開発を進めていた「倉庫作業専用モビリティ」の試作機が完成したことを発表した。倉庫作業に適した機能などを搭載することで作業者の身体的負担を軽減し、作業効率の向上と誰にとっても働きやすい環境作りを支援するという。
○機体の特長
今回開発した倉庫作業専用モビリティは日本通運の作業品質とWHILLの技術に基づいて設計し、安全安心を追求した。作業しやすい位置に自由にカゴを移動して固定可能なほか、高い棚にアクセスできるよう座面の昇降が可能で、狭い通路でも回転できるよう回転半径を450ミリメートルに抑えた。
これらの機能により、長時間の倉庫作業による身体的負担を軽減し、直感的な操作性と乗り心地の良さで快適な作業環境を実現するとしている。また、WHILLのノウハウにより導入する環境に応じた柔軟なカスタマイズも可能で、さまざまな現場での水平展開にも対応する。
○開発の背景
日本通運は、先進的なロジスティクスロボットや作業補助機器の導入と職場環境の整備を通じて、これまで倉庫で働くことが困難だった人々の障壁を取り除くことを目指す「誰にもやさしい倉庫(NX Universal Harmonious Work Warehouse)」プロジェクトを開始した。
その第一弾として、倉庫内における移動の負担を軽減し、歩行が困難な人を含め誰もが倉庫作業に従事できるよう、WHILLが提供する近距離モビリティ「WHILL Model C2」を試験導入した。しかし、Model C2でピッキング作業を行う際はピッキングした商品を入れるカゴを片手で押さえながらもう片方の手で機体のコントローラーを動かす必要があり、作業者への操作負担や作業効率向上が課題となっていたとのことだ。
これらの課題を解決するため、両社は共同で倉庫作業専用モビリティの開発を開始。今回、両社がそれぞれの領域で培ってきた技術とノウハウを結集した試作機が完成した。専用モビリティ導入により作業者の身体的負担を軽減し、現場の作業効率向上を図る。
(熊谷知泰)
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