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大阪公大、魚が鏡を利用して自分の体長を確認できる自己意識があると確認

マイナビニュース / 2024年9月13日 18時43分

この結果は、ホンソメが単に画像に慣れたわけではなく、鏡像により自分の体長を見極め、自分より大きいか同程度の大きさと判断した相手への攻撃を控えたことが示されているとする。また、鏡像自己認知ができた後、ホンソメは画像の相手がより大きな時ほど、より高い頻度で画像の前と鏡の前を行き来した。この行動により、ホンソメは必要に応じて自分より大きいと判断した相手と自分の鏡像を見比べ、お互いの体長を確認することで、闘争するかしないかを決断しようとした可能性が示唆されるとしている。

以上の結果から、ホンソメは鏡像から自分の体長を把握できることが解明された。また、必要に応じて意図して鏡を見に行くことで、自分の体長を再確認しようとした可能性(鏡の利用)も考えられるという。鏡像を自分と認識できるだけでなく、自分に関する情報を得るために意識して利用できるということは、ホンソメの自己意識が単に外見を照らし合わせる外見的自己意識だけでなく、自分自身であると理解した鏡像を基準に目的を持って利用できる内面的自己意識を持つことが示唆されるとした。

脊椎動物の祖先から最も初期に分かれた魚類が、鏡像で自分の情報を確認できることが示された今回の研究成果は、他の分類群の脊椎動物も魚類と同様に自己意識を持ち、鏡を自分の状態を確認するために利用できる可能性が示唆されるとする。鏡像自己認知ができる動物であっても、自然環境では鏡を見ることはほとんどない(光の条件次第だが、波打たない水面を見下ろした時ぐらい)。つまり、鏡と関係なくそれらの動物は自己意識を持ち、鏡を利用できることが考えられるという。今回の研究成果は、ヒトと動物の自己意識の共通点を明らかにし、自己意識がどのように進化してきたか解明するうえで重要な手掛かりになることが考えられるとしている。
(波留久泉)



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