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台風が来ると体調が悪くなるのはなぜ? 医師に聞いた対処法と予防のコツ

マイナビニュース / 2024年9月20日 18時46分

画像提供:マイナビニュース

9月に入り、夏の暑さが少し和らぐかと思いきや、台風や猛暑といった異常気象が続いています。特に9月は、台風の上陸が増える時期として知られています。台風が接近すると、片頭痛がしたり、古傷が疼いたりと体調に異変を感じる人が多いのではないでしょうか。このような気象の変化に伴って体調が悪くなる現象は「気象病」と呼ばれていますが、なぜそのようなことが起こるのか、どのように対処すればよいのか、長岡技術科学大学の准教授であり、学校医としても活動されている勝木将人先生にお話を伺いました。

○――台風が来ると体調が悪くなるのはよくあることなのでしょうか。普段雨が降っても特に体調は悪くなりません

勝木将人先生:台風が接近する際に体調が悪くなることは、多くの人に共通する現象です。普段、雨が降っても特に体調に変化を感じないという方でも、台風が近づくと頭痛や関節の痛みを感じることがあります。これは、台風の際に急激に変動する「気圧」が体に影響を及ぼすためです。普段雨が降る程度とは異なり、台風の場合は急激に大きく気圧が変化することが体に影響を与えると考えられます。

台風が近づくと、気圧が大きく低下します。気圧とは、空気の重さであり、通常は私たちの体に一定の圧力がかかっています。しかし、気圧が低下するとその圧力が弱まり、血管が膨張しやすくなり、神経を刺激して頭痛や関節の痛みを引き起こすことがあります。また、耳の中の内耳に気圧センサーがあると考えられており、低気圧によってそのセンサーに刺激が加わると、自律神経が乱れやすくなり、体の調子が悪くなることもあります(Pain Res 2021;36:75-80)。

片頭痛の患者さんのおよそ半分が、天気によって頭痛が引き起こされると回答しています(Cephalalgia 2007;27:394-402)。また、「頭痛―る」というアプリを用いた研究でも、気圧の低下と頭痛の増加との関連が示されています(Headache 2023;63:585-600)。

○――気圧の変化で起こりやすい体調不良の症状にはどのようなものがありますか

勝木将人先生:気圧の変化によって引き起こされる代表的な体調不良には、以下のような症状があります:

片頭痛: 気圧の低下が血管の膨張を引き起こし、頭部の神経を圧迫することで、片頭痛が生じやすくなります。

めまい: 気圧の変動が耳の内耳に影響を及ぼし、平衡感覚が乱れてめまいを感じることがあります。

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