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「PIXIV DEV MEETUP 2024」に参加。画像生成AIと“棲み分ける”発想、創作文化にコミットし続ける教育事業

マイナビニュース / 2024年9月23日 17時11分

なお、今のpixivでは棲み分けとしてAI生成コンテンツに自主的なフラグ設定を呼びかけているほか、ユーザー側でAI生成コンテンツを表示・非表示するグローバル設定が提供されています。一連の話を聞いて、コンテンツモデレーションはいつもプラットフォーム提供側の悩みの種ですが、生成AIという黒船はやはり特に難しい決断を強いてきたものだったように感じました。
○入学者が想定の数十倍、pixiv提携の京都芸術大学イラストレーションコース

pixivといえばイラストや小説などをたくさん眺められるサービスですが、よく見るとさまざまなサービスが裾野に広がっています。ファンコミュニティ「pixivFANBOX」で私生活ブログを読んだり、データからグッズまで幅広く取り扱える「BOOTH」でマグカップやアバターを買ったり、インターネットでよく見るワードについて知れる「ピクシブ百科事典」で文脈を勉強したりすることはいちユーザーとしても馴染み深いものですが、昨今では教育事業にも力が入れられているそう。

今回の講演では、2021年春に京都芸術大学 通信教育部に設置されたイラストレーションコースについて発表がありました。完全にオンラインで入学・受講できるというもので、学費がわずが35.5万円/年と大幅に抑えられている点が特徴。卒業すると4年生大学の卒業資格である学士も取得できるとのことで、これは志望者にとって進路について考慮するうえで魅力的な要素として映っていそうだなと感じました。

カリキュラムでは現役のイラストレーターの方々が講師を務めており、動画教材で実際の制作過程からイラストレーションを学べるそう。イラストレーション技術以外にも業界知識やキャリア論の授業も用意し、イラストレーターとして生きるために必要な素養についても現役講師から聞くことができます。

開講してみると入学者数は想定を数十倍も上回ったとのことで、課題やレポートの添削体制、サポート環境に改善が必要だったと話します。セッションでは非エンジニアの担当者がGoogle AppSheetを活用して乗り切った苦労について語られていました。

○言語化でビジョンを明確に、PIXIV DEV MEETUP 2024

PIXIV DEV MEETUP 2024の中で、主に筆者の関心のある内容についてさらっと取り上げてきた本記事。生成AIへの対処や教育事業のほかにも、多様な支払方法を実現する独自通貨「pixivcoban」、広告出稿場所としての適切なコンテンツモデレーション手法の改善、iPadで使える無料お絵かきアプリ「Pastela(パステラ)」の開発、さまざまなコンテンツを横断して眺められる「ホームタブ」をアプリ内に設置するにあたっての苦労など、いちユーザーにとっても興味深い内容が多数扱われました。完全にビジネス寄りの内容でしたが、基調講演で登壇されていたコーポレート部門の方のお話も強く印象に残りました。

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