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原チャリの後継者? スズキが電動モペッド「e-PO」を開発する理由

マイナビニュース / 2024年9月25日 8時0分

ただし、「ペダル走行モード」であってもe-PO自体は原付一種であるため、ほかのモードで走っている時と同じ法規(例えばヘルメット着用など)が適用される点には注意が必要だ。バッテリーの電力が完全になくなって灯火器類が使用できなくなれば、「ペダル走行モード」であっても自走は不可となる。
スズキが電動モペッドを開発する理由とは?

なぜ今、スズキは電動モペッドの開発を進めているのか。2025年にいわゆる「原チャリ」が生産終了となることが関係していることは間違いない。

スズキの担当者によれば、2022年3月末時点の国内における原付一種所有台数は約448万9,000台。これは二輪車全体の約43%にあたる規模だ。そんな中で50ccが廃止されてしまうと、125ccなど他の乗り物に移行できない人が少なからず出てくる。そうした人には代替となる乗り物が必要だ。そこで電動モペッドの登場というわけである。

二輪メーカーのスズキであれば、高い安全性を備えた電動モペッドが提供できる。さらには、すでにあるディーラー網を活用したアフターケア体制も、ユーザーにとって魅力的に映るはずだ。

電動モペッドはすでに流行の兆しがあり、街中で乗っている人をときどき見かけるようになってきた。ただ、今のところ電動モペッドは海外メーカー製が主流だ。ここに日本製、しかもクルマとバイクで知名度の高いスズキ製の商品が登場すれば、購入の心理的ハードルが下がるかもしれない。

ひとつ疑問なのは、なぜe-POを「特定小型原動機付自転車」として開発しないのかということ。特定小型原付は16歳以上なら免許なしで乗れて、ヘルメットの着用は努力義務となるため、原付一種よりもハードルの低い乗り物だ。こちらの方が間口が広いような気がするのだが……。

そのあたりについてスズキの担当者からは、「実際に特定小型原動機付自転車で道路を走行してみましたが、最高速度20km/hでは実用性が十分であるとは感じられませんでした。二輪メーカーとして、責任を持って現在の原付一種ユーザーに代替案を出していくと考えた時には、やっぱり30km/hを出せることは必要な要件でした」との回答が得られた。

e-POはあくまで開発中の乗り物であり、発売時期や価格については今のところ決まっていないそうだ。50ccが廃止となる2025年に発売すると決めて物事を進めるのではなく、「自信を持って世に出せる」と思えたタイミングで販売を始めるとのことだった。

安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。 この著者の記事一覧はこちら
(安藤康之)



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