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バイプレイヤーの泉 第141回 演じる才能とは、飄々と現れるから才能だと作間龍斗(HiHi Jets)に教わった

マイナビニュース / 2024年9月30日 12時30分

その興奮は続き、同年公開の藤井道人監督の映画『ヴィレッジ』へ出演。同年放送の大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)で豊臣秀頼役として出演。映画、ドラマで見せた空気の抜けた雰囲気は何処へやら、凛々しい侍だった。

「すごいよねえ、大河出てるよ! もうスター街道まっしぐらじゃん」

おじさんの興奮は止まらない。
○彼の淡々、飄々さが示すもの

雑誌『ViVi』(2023年4月号)のインタビューで彼はこう話している。

「2014年所属事務所やめたい期→老化スタート はじめの1~2年は小学生らしく親に「やめたい」と訴えたことも。周囲の期待とプレッシャー&家にいすぎたため徐々に老けはじめ、中学生の頃すでに『24歳?』とか言われてました」

「2018年 ちなみに僕、中高ともに仕事を言い訳にあまり学校へ行ってなかったけど、成績は優秀だったんですよ。授業を受けずとも良い点数を取る方法を編み出しちゃいました」

彼の話をトータルすると、本人やる気はなかったのに事務所に加入。やめたいと言いながら続けて、人気アイドルに。学校はほとんど行かなかったのに、秀才だったという3本柱を備えた超絶イケメンということになる。聞けば聞くほど少女漫画の世界だけど、これは現実。

演じる才能とはある日、飄々と現れるから才能だと彼に教わった。もっと言えば彼の先輩たちも同じ傾向を持っている。たとえば二宮和也も飄々を装いながら、いつの間にかハリウッド映画に出演して、日本アカデミー賞の常連になっていた。岡田准一も同じく。近年では髙橋海人(King & Prince)が記憶にある。割と弟キャラを全面に出して、ポヤポヤしていたのに実は幼少期からダンスを習得して、役に入り込ませると視聴者を泣かせた。『ドラゴン桜 第二シリーズ』(TBS系 2021年)の瀬戸役には、どれだけ泣いたことか。

所属事務所内には数百人以上の才能が集まっているのに、演技で抜きん出るのはごくわずか。芸能界全体で考えれば、四方八方、敵ばかり。熱狂的ファンだけではなく、その辺のおじさんやおばさんにも周知されるのは元来の才能を持ち合わせた人のみ、と思う。

で、その才能。大昔のように「アメンボ赤いな、あいうえお!」と発声練習をして、雑巾掛けで体力をつけてついてくるものではない。むしろそういった努力は見えないところで重ねるものであって、デリケートな令和には受け入れられない。そうなると求められるのは、作間龍斗のような飄々さである。するっと現れて、さっと別人を演じる。時にはローラースケートを履いて歌う。コンビニのレジで、財布を広げて小銭を探すあたふたぶりではなく、スマホ決済して秒さ去るような現代のスマートさ。それらを彼は持っている。

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