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2024年の半導体材料市場は前年比9%増の470億ドル規模に、富士経済予測

マイナビニュース / 2024年10月3日 14時42分

画像提供:マイナビニュース

富士経済は、次世代通信やAI、IoT技術の進展に伴い需要が高まる半導体材料市場に関する調査結果を「2024年半導体材料市場の現状と将来展望」としてまとめたことを発表した。

それによると2024年は半導体需要が回復傾向となることから、半導体材料市場も前年比9.0%増の470億ドルとなることが見込まれるという。また、2025年以降もAI需要の拡大やデータセンター投資の増加による需要の増大が期待され市場拡大が続くと予想している。

前工程向け材料については、プロセスの微細化によるEUV露光装置向けフォトマスクやフォトレジストの需要が増加しているほか、トランジスタ構造の変化や3D-NANDの高層化による工程数の増加により、成膜材料やエッチング材料、洗浄液などの需要が増えるとみられ、2024年の市場規模としては同6.9%増の374億ドルとなることが見込まれるという。

後工程向け材料は、データセンター需要の拡大に伴うサーバ向けパッケージ基板用銅張積層板材料、層間絶縁材料が伸びるとみられるほか、パワー半導体を中心に、鉛含有はんだやダイボンドペーストなどがシンタリングペーストへの置き換えが進む動きもあり、2024年の市場規模は同17.1%増の96億ドルとなることが見込まれるという。

フォトレジスト市場

注目材料の1つであるフォトレジストは、フォトリソグラフィ工程で使用される各種の感光性材料で、照射光の波長が短い順に、EUV用、ArF用、KrF用、i線用、g線用に分類される。

2024年はAI向けGPUと併せてHBMの生産量増加によりEUVレジストの需要が増加するほか、中国のレガシープロセスへの投資増大を背景にi/g線、KrF、ArFレジストの需要も増加しており、市場拡大が予想されるという。

シランガス市場

半導体やFPD、太陽電池などの成膜の際に使用されるシランガスの内、主にモノシランはFPDやシリコン半導体、太陽電池、ジシランはメモリや先端ロジック、テトラエトシキシランはFPDやシリコン半導体で使用される。

2023年は、モノシランがFPDや太陽電池向け、ジシランが3nm向けで伸長。2024年も過剰在庫の解消による半導体需要の回復に伴い、市場拡大が予想されるとする。2025年以降も、継続して半導体や太陽電池向け需要が増加するとともに、メモリセルの高層化などによる需要の増加も期待できるとしている。

PFCエッチングガス市場

PFCエッチングガスは半導体製造工程での絶縁膜のエッチングや装置のクリーニングで用いられる炭素とフッ素が結合した化合物で、2024年以降は各種半導体デバイスの需要回復から材料需要が高まり、特にスマートフォン(スマホ)やノートPCなどの伸びに加え、AI搭載端末の発売による買い替えの促進もあり、市場拡大が期待できるという。

パッケージ基板用銅張積層板材料市場

パッケージ基板に用いられる銅張積層板やプリプレグなどの市場は2024年、スマホやPCなどの需要の高まりや、データセンターの設備投資の回復などもあり、成長が期待され、その後も膨大なデータの高速処理需要の高まりなどから、市場拡大が続くことが期待されるという。
(服部毅)

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