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【流行中】「マイコプラズマ肺炎」風邪との見分け方は? 症状・治療法を医師が解説

マイナビニュース / 2024年10月16日 9時13分

画像提供:マイナビニュース

夏から秋にかけ急増する「マイコプラズマ肺炎」。今年は特に多く、過去10年で感染が最多に。対面・オンライン診療を展開する医療法人社団エムズ クリニックフォアグループ会長・Chief Medical Officerで医師の村丘寛和氏が、症状や治療法について解説している。

○「マイコプラズマ肺炎」の症状は? 子どもだけでなく大人も罹患

マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という少し変わった細菌によって引き起こされる感染症で、子どもが罹る病気と思っている人もいるが、大人も罹患する。

症状に関しても大人と子どもに差はなく、空咳、発熱、喉の痛み、さらに嘔吐、下痢などの消化器症状が挙げられる。また特徴的なのは、全体の約25%に現れる胸痛で、これは肺の炎症が胸の内側まで広がって起きるものであり、助骨や筋肉の痛みとは異なる。肺炎というが、痰が少なく、風邪のような症状や、お腹などの肺以外の症状を伴うのが特徴。

一般的には軽症で経過することが多いが、乳幼児、高齢者、基礎疾患のある方などは重症化のリスクが高まる。また、適切な治療が遅れた場合や、他の感染症を合併した場合にも重症化することがあり、肺炎が進行することによる呼吸困難、39度以上の高熱が続く、脳炎、心筋炎、溶血性貧血、ギラン・バレー症候群などの合併症を引き起こすことがあり、重症な症状や合併症のサインを認めた際には、早期に診察を受けることが重要となる。
○風邪との見分け方、ポイントは?

マイコプラズマ肺炎の症状のなかでも、痰を伴わない咳、通常「空咳」と呼ばれるものが最も多く、重症感がなく、咳が続くため「ただの風邪」と自己判断してしまうケースが多いという。また感染経路は、咳やくしゃみなどの飛沫感染が主で、発症前から菌の排出があるため感染に気づかずに多くの人にうつしてしまう可能性も。

見分け方のポイントとしては、特徴的な痰を伴わない乾いた咳と、消化器症状などの追加の症状。咳以外の症状としては、発熱は微熱~38度程度、咽頭痛、下痢といった消化器症状、胸痛などがある。感染経路としては、飛沫感染・接触感染するため、感染力が高く、家庭内で子どもがかかった後に大人がかかるというケースも多くみられるため、周囲に感染している人がいるかどうかもポイントになる。

特に今年の夏は猛暑ということもあり、エアコンの使用頻度が高いせいで、喉の不調や咳を訴える患者もいるという。エアコンによる乾燥や風邪と思ってしまう人も多く、よりマイコプラズマ肺炎の罹患に気づかない要因に。
○東京都では今年8月から流行、9月末から再度感染者数が急増

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