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【流行中】「マイコプラズマ肺炎」風邪との見分け方は? 症状・治療法を医師が解説

マイナビニュース / 2024年10月16日 9時13分

東京都感染症情報センターの「マイコプラズマ肺炎の流行状況」をみると、7月から前週比が大幅に増え、8月中旬に頭打ちかと思いきや、お盆休みの影響か、8月下旬にかけて再度増加傾向にあることがわかる。また9月に入り流行が下火になったかと思いきや、月末から10月頭にかけて再び感染者数が増加している。この流行数値は、前回大流行した2016年水準となっている。

また、都内流行マップ(保健所別)をみると、足立区・葛飾区・荒川区・墨田区・江戸川区・江東区の6区で最大値を記録している。この6区は8月末から高い感染数がみられていたが、杉並区・中央区・新宿区でも感染が拡大していることがわかる。

○「オリンピック病」とも呼ばれる理由、パリ五輪との関連は?

マイコプラズマ肺炎は、日本を含め各国で周期的に流行を繰り返しており、日本において顕著な流行が見られたのは過去10年では「2015年」と「2016年」。これらの年は、患者数が例年よりも大幅に増加し、社会的な問題となった。コロナ禍以降は流行がなかったが、2024年春ごろから増加し始めた。また、マイコプラズマ肺炎は数年ごとに流行しており、よくオリンピックイヤーに流行を認めていたことから、「オリンピック病」とも呼ばれるきっかけにもなっている。

今年の流行に関しても、パリオリンピックが開催された年。ただし、オリンピック開催年だからといって必ずマイコプラズマ肺炎が流行するわけではない。あくまで過去の流行傾向から、オリンピック病と呼ばれるようになっただけだが、夏から秋にかけて流行する病気であり、これからの季節も油断は禁物だという。
○検査と治療の方法は

マイコプラズマ肺炎は自然に治癒することが多い疾患ではあるが、検査と抗生物質による治療も可能。検査に関しては、即時で判明する抗原検査、抗体を調べる血液検査、LAMP法というPCR検査のように核酸を検査する方法などがある。医療資源や患者さんの状態に応じて、適切な検査が選択されるという。

子どもに関しては抗生剤の内服の判断や、感染に対して出席停止措置などもあることから、検査する機会が多いと考えられる。大人に関しては、比較的症状が軽症なことが多く、自然に治癒する病気でもあること、検査結果が出るまでに2-3日かかることもあり、処方薬で対応する場合が多い。マイコプラズマ肺炎と思われる症状が重たい場合や、家族や職場などで感染者がいる場合、他に合併症がある場合には、レントゲン検査やマイコプラズマ検査が検討される。

マイコプラズマ肺炎の治療は、抗生物質の服薬治療がメインとなる。通常の細菌とは異なり細胞壁を持たないため、ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は効果がなく、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗生物質が有効とされている。近年、これらの抗生物質が効きにくい耐性菌の出現も報告されているが、適切な抗生物質を服用することで、症状の改善や重症化の予防が期待できるという。
(Yumi's life)



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