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ホンダは電気自動車に本気なのか? 最新技術を体験して考えた

マイナビニュース / 2024年10月15日 11時30分

サルーンが単に未来志向のEVというだけでなく、0シリーズのフラッグシップとしてホンダのEVを代表し、かつ牽引していく頂点のクルマであることが伝わってきた。

アクセルペダルを床近くまで深く踏み込むと、たちまち速度は試乗コースの上限である時速80kmを超えそうになる。ただ、その際の強烈な加速感に怖さはなく、どっしりと構えた様子で、タイヤが適切に路面をとらえているという安心感があった。

アクセルペダルを戻せば回生を使った減速が始まり、次のカーブの入り口までに的確に速度を落とすことができた。減速でも車体がブレるような不安定さはなく、盤石の構えである。

カーブを曲がっていくときの進路はハンドルを切り込んだ通りで的確。車体の傾きは少ない。上りカーブも下りカーブも余計な車体の変化はなく、いわゆる「フラットライド」と呼ばれる安定した走り方をする。運転者の操作に的確でありながら、怖いと思わせない信頼感があった。

この乗り味は相当に上質だ。早くサルーンのあの独創的な外観の車体で運転してみたくなった。
アルミを使う技術にホンダの知見が?

全高1.4mと聞くと車内が狭そうに思えるのだが、2024年3月のコンセプトカー公開の折に座ってみた感触としては、自然な姿勢で座ることができた。ホンダの言葉通り、床下の薄型バッテリーケースがいかに効果的かを想像させた。そのアルミ鋳造製バッテリーケースは、ホンダが開発した「メガキャスト」という6,000トン級の高圧鋳造技術に負うところが大きい。

いま、世界の自動車メーカーは、高圧鋳造のメガキャスト導入競争のさなかにある。

ホンダは早くから世界に先駆けてアルミシリンダーブロックをエンジンに採用した歴史を持ち、アルミの高圧鋳造技術には自負がある。サルーンでは一般的なEVで60点ほどといわれるバッテリーケース部品の数を5点にまで減らし、なおかつこれに薄型の水冷通路を組み合わせる技によって、低い床構造を実現しているそうだ。

ホンダはスポーツカーの「NSX」やハイブリッドカーの「インサイト」などで車体にアルミを使ってきた。アルミの扱いに深い知見を持つ自動車メーカーのひとつだと言える。それらの積み重ねがEV専用車種の薄型バッテリーケースにもいかされている。

賢さ(Wise)に通じる知能化の点では、キーを持たずに近づくと顔認証でドアを自動的に開けてくれたり、荷物を持っていればトランクリッドを先に自動で開けてくれたりといった機能が紹介された。ほかにも、自宅にいる知人と出先のドライブ体験を共有できる通信技術も搭載しているという。

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