1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

東奔西走キャッシュレス 第64回 NFCの聖地……そのわりに不便なニースとモナコ

マイナビニュース / 2024年10月13日 19時3分

画像提供:マイナビニュース

本連載ではたびたび世界の決済事情を探っていますが、今回はフランス・ニースとモナコ公国の決済事情をお届けします。決済事情は国だけでなく州などの行政区が変わるだけで大きく異なるのが常なので、連載第35回で紹介したフランス・パリとはまた一味違う状況になっています。

あと一歩のタッチ決済

ニースとモナコは地中海に面したエリアにあり、今回は雨続きの旅程でしたが、基本的には過ごしやすい土地のようです。このニースとモナコが“NFCの聖地”だというのは、NFCの業界団体であるNFC Forum発祥の地で、最初期の交通機関におけるタッチ決済のテストが行われるなど、今のクレジットカードのタッチ決済の普及の端緒になったエリアだからです。

そんなニースに降り立って最初の洗礼が、コート・ダジュール空港前のトラムです。この路線自体はまだできて間もないらしいのですが、乗車方法は「券売機で購入したチケット」のみです。空港に降りて颯爽とスマホをタッチして乗り込む、ということはできませんでした。

しかたないので券売機でチケットを購入しますが、10ユーロという高いチケット以外は1日券などになってしまいます。なぜだろうと考えたのですが、どうやら「空港乗り入れ」に追加料金が発生するようです。

いずれにせよ仕方がないのでこれを購入。とりあえず目的地による料金差はない固定料金制のようです。券売機ではさすがにタッチ決済によって購入が可能でした。購入した紙チケットを使った乗車方法は、その使い捨てのカードを車内のリーダーにタッチする形。

つまりカード内にNFCが組み込まれているわけで、あと一歩がなぜ……という気はします。連載第23回で紹介したオランダ・アムステルダムでも同様の紙カードのNFCも利用されていましたが、そこではタッチ決済にも対応していました。

ニース市内はトラムが多く走っていて、移動に困ることはなさそうです。シェアサイクルも街中にあります。そんなに広いわけではないので、徒歩でも十分回れそう。とはいえ、トラムが楽なので1日券などを利用するのがよさそうです。ただ、今回は「2回券」を購入したのですが、カード発行料が追加されてしまいました。つまりこの場合は使い捨てではない、チャージ可能なカードを購入することになるようです。

券売機やスマートフォンアプリを使うことで、今後トラムやバスのチケットを購入して、そのチケットをカードにダウンロードし、リーダーにタッチして乗車できる、ということのようですが……。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください