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エアバスと東芝、次世代水素航空機開発に向けた超電導モーター研究で提携

マイナビニュース / 2024年10月16日 14時48分

画像提供:マイナビニュース

仏エアバスの完全子会社エアバス・アップネクストと東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS)は10月16日、次世代の水素航空機開発に向け、超電導モーター技術の共同研究で提携すると発表。「2024 国際航空宇宙展」(会期:10月16日〜19日)にあわせ、パートナーシップ締結を行った。

エアバスはこれまで10年以上、超電導技術のリスク低減に取り組んでおり、エアバス・アップネクストでは、2MW(メガワット)級の超電導電気推進システムの実証機「クライオプロップ」(Cryoprop)の開発を2024年5月に発表済み。また東芝ESSは半世紀近くにわたり、超電導技術の開発と製品適用に取り組んできており、2022年6月にはモビリティ業界に適する2MW級超電導モータ一の試作機を発表している。

今回の共同研究において両社は、航空機に適用するモーターの性能を向上するために重要な技術となる、2MWの超電導モーターの開発をめざす。エアバスが2024年5月に開設を発表したテックハブ・ジャパンのプロジェクトで、最初の外部とのパートナーシップとなる。テックハブ・ジャパンは、航空宇宙分野における研究開発およびイノベーションを促進するパートナーシップを日本で構築。次世代航空機の開発に向けた技術革新を推進している。

航空業界が脱炭素化に向けて取り組む中、水素航空機は2050年に二酸化炭素排出実質ゼロにする目標を実現する有望な技術のひとつとされる。超電導技術はマイナス253度の液体水素を燃料として使うだけでなく、電気推進システムを効率的に冷却するため、水素航空機に特別な利点をもたらす。また超低温技術は、航空機の電動化にあたって電気システムにおけるエネルギー損失がほとんどない送電を実現するため、エネルギー効率と性能を大幅に向上させられるという。

エアバスでは今回の研究成果を、2030年までに飛行させる実証機に盛り込むことをめざすとともに、新しい2040年までに新しい航空機に搭載することを検討しているとのこと。

パートナーシップの締結においては、エアバスのシニアバイスプレジデント兼将来技術研究責任者のグゼゴルツ・オムバッハ氏と、東芝執行役員で東芝ESS・取締役 兼 パワーシステム事業部長の竹内努氏が、エアバス・アップネクスト・クライオプロップ実証機および極低温技術(Cryogenics technology)責任者のルドヴィク・イバニェス氏、東芝ESS・パワーシステム事業部新技術事業統括の鈴木健介氏の同席のもと、署名した。

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