1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

BPO、ステマ指摘の『東大王』を議論 審議入りは見送り「自主的な対応に任せる」

マイナビニュース / 2024年10月18日 12時58分

画像提供:マイナビニュース

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は、11日に行った会合で、6月19日に放送されたTBS系バラエティ番組『東大王』(9月でレギュラー放送終了)について議論。概要をホームページで公表した。

○TBSテレビ考査局「慎重さが求められる事案」

この日の番組では、「野々村親子と学ぶ業界NO.1!味の素SP」と題したクイズコーナーを放送。味の素の6商品を紹介してクイズを出題するもので、正解の解説には味の素の社員が登場。画面左上には「東大王×NO.1づくし! 味の素」のテロップを表示し、味の素を冷凍食品界の王者と紹介し、NO.1商品と称する冷凍食品について3題を出題した後、売り上げNO.1と銘打った中華合わせ調味料、和風だし、洋風インスタントスープに関するクイズを出題した。クイズに優勝したチームには味の素商品の詰め合わせセットが贈られ、放送時間は約30分にわたった。

放送後、BPOに視聴者から「クイズコーナーで味の素の商品に関する問題や解説を長時間にわたって取り上げていた。番組か広告か分かりづらい点、ステマなのかどうか分からない点において番組に疑問を持った」という声が寄せられていた。これを受け、委員会ではTBSに対して報告書を求め、10月4日に提出された。

この報告書によると、企業PRにつながるような内容は全て取り上げず、番組側がクイズにしたいと考えた要素だけで自主的に構成したと主張。一方で、「番組かCMか分かりづらい」と受け止めた視聴者がいた点については、結果的に反省すべきことだとしている。

放送後TBSテレビの考査局から「慎重さが求められる事案」と指摘を受けたが、放送前の段階で番組プロデューサー陣は問題があるとは思わず、考査部門には相談していなかったという。同局は、制作現場の番組と広告放送の識別の甘さを改めるべく、今後勉強会の開催やヒヤリハット事例集をまとめるなどして周知・徹底を図りたいとしている。
○当たり前に考えていることに感じる問題の根深さ

委員会での議論では、以下の通り厳しい意見が相次いだ。

「視聴者に身近な商品を取り上げれば視聴率につながると、制作現場が警戒心も後ろめたさもなく当たり前に考えていることに本事案の問題の根深さを感じる」

「むしろ、提供社でもない企業の事を殊更に取り上げる方が、その企業の担当者と何か裏取引があるのではないかという不信感が視聴者に募る。本事案はまさにそういう構成だ」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください