CTC、AI自身が業務要件の理解や判断を行うAIエージェントの構築支援サービス提供
マイナビニュース / 2024年10月18日 17時53分
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月17日、AI自身が業務要件を理解・判断し、最適な回答や作業を行うAIエージェントの構築支援サービスを提供開始することを発表した。
今回発表されたサービスは、質問や指示内容をAIが独自に判断し、必要な情報の収集や調査を段階的に自動で実施して、業務を支援する環境を構築するもの。
オープンソースソフトウェア(OSS)のLLM(大規模言語モデル)プラットフォームを活用して環境を構築し、回答精度の評価やチューニングを伴走型で支援する。ヘルプデスクや社内申請などの業務で効率化を図る企業を中心に展開し、3年間で50億円の売り上げを目指す。
○サービスの概要
新サービスは、顧客の業務に合わせたAIエージェントの設計・構築を実施し、回答精度の評価やチューニングを伴走型で支援するもの。AIエージェントを活用することで、利用者による状況や条件についての細かな指示がなくても、不足事項を利用者に質問をすることで能動的に対応の精度を高める。
また、指示内容から必要な調査を計画し、データソースや外部ツールを参照して回答を生成することが可能となる。設計次第で、問い合わせへの回答に加えて、社内手続きの申請やメールおよびチャットによる連絡も自動で実施できるようになり、業務の大幅な効率化や作業ミスの防止、高度で非定型な作業での活用などを図ることができる。
また、これまで生成AIの多くの業務利用を支援してきたCTCが伴走型で導入後もフォローするため、活用範囲の拡大や変更に応じた情報ソースの追加や精度の調整といった環境の整備に顧客が多くの時間を費やすことがなく、AIエージェントの効果的な利用を進めることができる。
同サービスは、業務に関する目的の明確化や手順の整理などを実施して、OSSのLLMプラットフォームを活用しながら、オンプレミスやクラウドで環境を用意する。複数のLLMモデルや社内システムとの連携、チューニングなどを行って企業の実務に特化したAIエージェントを構築する。
CTCは、生成AIの活用に必要なソリューションを組み合わせて使用するプラットフォームの拡充を図っており、今後は企業独自のSLM(Small Language Model、小規模言語モデル)の環境構築や検索精度の向上に加えて、生成AIのデータ統合基盤やデータ連携システムなどの提供も視野に入れ、顧客のさらなる業務効率化に貢献していきたい考え。
(森歩美)
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