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デザインブームの火付け役、コンランに迫る初の展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」開催

マイナビニュース / 2024年10月24日 14時55分

画像提供:マイナビニュース

東京駅丸の内駅舎内にある美術館、東京ステーションギャラリーで、展覧会「テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする」が開催されています。コンランを知らない人でも、「ザ・コンランショップ」の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。同展は、第二次大戦後のイギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったテレンス・コンランの人物像に迫る、日本で初めての展覧会です。

1931年にロンドンで生まれ、戦後まもなくテキスタイルや食器のパターン・デザイナーとして活動を始めたコンラン。彼はデザイナーであると同時に起業家、家具職人でありホテル経営者、小売業に出版業、レストラン業、そして美術館の設立者でもありました。“Plain, Simple, Useful(無駄なくシンプルで機能的)”なデザインが生活の質を向上させると信じ、デザインによる変革に挑戦し続けた彼を、本展を監修したデザイン・ミュージアム元館長のディヤン・スディックさんは「イギリスという国の見え方や、食や服飾の文化を一変させた人」と評します。

コンランは1960年代に、ホームスタイリングを提案する画期的なショップ「ハビタ」のチェーン化で成功を収め、起業家としての手腕を発揮。1970年代から展開した「ザ・コンランショップ」における“セレクトショップ”という概念は、日本をはじめ世界のデザイン市場を激変させました。さらに家具などのプロダクトの開発や、廃れていたロンドンの倉庫街を一新させた都市の再開発、書籍の出版など、その活動は多岐に渡ります。

これらと同時進行的に、1950年代から乗り出していたレストラン事業では、高級レストランからカジュアルなカフェまで50店舗以上を手がけ、“モダン・ブリティッシュ”という新しい料理スタイルをイギリスの食文化に定着させつつ、1989年には長年あたためていたデザイン・ミュージアムの設立構想を実現させています。

50年もの長きに渡り多層的な活動を続けたコンランの業績を、同展では「デザイン、コンランのはじまり」「起業の志:ハビタとザ・コンランショップ」「食とレストラン」「再生プロジェクトと建築/インテリア」など、8つのパートで紹介。同時に進行していた活動がいくつもあるため、展示は必ずしも年代順ではありません。

展示ではパターン・デザインした食器、テキスタイルといった初期のプロダクト、家具デザインのための模型、ショップやレストランのためのアイテム、発想の源でもあった愛用品、著書や写真、さらに映像など、300点以上の作品や資料が登場。また、コンラン自身のポートレートの代わりに、彼から影響を受けた人々のインタビュー映像が、各章に登場します。“ライフスタイル”という言葉を嫌い、“スタイル・オブ・ライフ(生き方・暮らし方)”を使っていたというコンランが残した言葉も、そこかしこに展示されています。

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