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三菱電機、広画角化を実現した赤外線センサ「MelDIR」新製品を発売へ

マイナビニュース / 2024年10月24日 19時21分

画像提供:マイナビニュース

三菱電機は10月24日、人・モノの識別や行動把握を高精度に実現するサーマルダイオード赤外線センサ「MelDIR(メルダー)」の新製品として、広画角化により既存製品の2倍以上の検知面積を実現した「MIR8060C1」を開発し、2025年1月6日より発売することを発表した。

同発表に際し三菱電機は、新製品に関する記者説明会を開催。センシングのデモンストレーションなどを通じ、その強みや対象市場などについて説明した。
○性能とコストの両面が求められる赤外線センサ市場

IoT技術の普及が急速に進む近年では、それに伴いセンサの市場が拡大しており、さまざまな社会課題の解決に向けた新たな用途も続々と登場している。その中の1つである赤外線センサは、温度の測定が可能なため非接触体温計などに用いられているほか、暗闇や煙が充満した空間など見通しの悪い空間でも検知ができ、外乱光の影響も受けにくいことから、多くの用途に用いられているとのこと。またプライバシーを守った状態での検知が可能なため、高齢者の行動や夜間のオフィスなどを見守るセンサとしての利用も期待されている。

しかし現在広く用いられている赤外線センサでは、画素数の低さや視野角の狭さから得られる情報量が少ないことが課題に。しかし、より多くの情報を取得する赤外線カメラでは価格も桁違いに高いことから、安価ながら認識した熱源の識別や行動把握を行える赤外線センサの開発に対するニーズが大きいという。

そこで三菱電機は、人工衛星でも用いるという「サーマルダイオード構造」の採用による検知の精度向上や、シリコンダイオードおよびCMOSプロセスによる安定性向上・高画素化、そして独自開発のチップスケールパッケージ技術による小型化・高感度化を実現した赤外線センサとして、MelDIR最初の製品「MIR8032A1」を2019年に発表。その後は80×60への高画素化、さらには検知可能温度範囲の拡大など、新たな機能を追加したシリーズ新製品を提供してきた。なおMelDIRはこれまで数々の採用実績があり、三菱電機のルームエアコン「霧ヶ峰」では、直感的な気流方向の調整操作や部屋全体の空調効率化に貢献する「ムーブアイ mirA.I.+」に搭載。その他にも、AIを活用した見守りサービスをはじめ幅広い用途に用いられてきたとする。
○画素数を維持しつつ広画角化したMelDIRの新製品

そして今回は、空間内の見守りや姿勢検知を可能にする赤外線センサに対するニーズの高まりを受け、より広い視野角を実現した新製品を開発。熱画像の取得を不明瞭にする光入射成分を抑制できる新たな設計のレンズを開発するなど、光学系の改良を施すことで100°×73°という広い画角を実現したとのこと(従来品の画角は78°×53°)。また画素数については、既存製品(MIR8060B1)の水準を維持している点も強みだという。

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