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育児用品のピジョンによる「赤ちゃんを知る授業」で中学生が育児の苦労と魅力を学ぶ

マイナビニュース / 2024年10月28日 10時12分

続いて、言葉を話せない赤ちゃんは泣くことで自分の気持ちを伝えることや、身の回りのものを口に入れて確かめようとする習性など、赤ちゃんに特徴的な行動とその意味について解説が行われた。

「赤ちゃんの胃の大きさはさくらんぼの実くらいの大きさで、一度に多くの母乳を飲むことができないので、回数を分けて1日だいたい6回、3~4時間程度の間隔で母乳を飲みます。また、生まれて間もない赤ちゃんは1日約16時間、生後半年でも13時間と、赤ちゃんはよく寝ます。生後2ヶ月頃までは昼夜の区別ができないと言われ、昼間に起きて夜に寝る習慣が身につくまでには1年ほどかかるとされています」

特に初めての経験となるママ・パパにとって子育ては不安なことの連続。より安心して子育てをするには、祖父母や地域・職場、保育園など周囲の人の理解や手助けが必要だ。

動画教材なども活用して進められた今回の授業では、代表の生徒が妊婦ジャケットを着用して日常的な動作を行う体験を用意。実際にママ・パパの気持ちを想像してみる場面もあった。

妊娠8カ月〜10カ月を想定した妊婦ジャケットの重さは約7キロ。体験した代表生徒の一人は「想像以上に重たくて、腰がキツくなってしまいました。歩いていて支えていても体全体に重さを感じて、妊婦さんがリラックスできる体勢や場所を少しイメージできたかなと思います」と、感想を述べていた。

赤ちゃんの人形を乗せたベビーカーを押す体験では、教室などに設けられたルートを回り、駅の改札などでのベビーカーの取り回しの難しさを実感したようだ。

○街中でも自分たちができる手助けを

その後のグループワークでは、実際の街なかでの場面を想定して、どんな手助けができるか思いついた考えを付箋に書き出し、グループごとに発表した。

「ベビーカーを押している人が階段の前で困っているとき」というテーマで考えた班は、「赤ちゃんが親から離れて嫌がらないように一緒に支えて持つか、親の荷物を持ってあげる」「声をかけてスロープやエレベーターを案内してあげる」と発表。また、「公共交通機関や飲食店で赤ちゃんが泣いているとき」について話し合った班は、「うるさくしていると赤ちゃんが余計に泣くかもしれないので静かにしてやさしく見守ってあげます」と、自分たちの考えを紹介した。

講師役を務めた稲垣氏は生徒たちに次のようなメッセージを送って授業を締めくくった。

「今日は皆さんに街なかでどんなお手伝いができるか、実際に考えてもらいました。赤ちゃんや赤ちゃんを育てる人を他人と切り離さず、自分にできることを考えて行動してほしいと思います。将来、皆さんや皆さんの身近な人に赤ちゃんが生まれたときは少しでも今日の授業のことを思い出してください」

2024年度、ピジョンでは4月より教材の提供を開始。年度内で約150校での「赤ちゃんを知る授業」を実施する予定だという。

伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら
(伊藤綾)



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