昭和男、ランクル250に乗る! 歴史あるクロカンの最新版に何を思う?
マイナビニュース / 2024年11月6日 8時0分
3.4Lガソリンと3.3LディーゼルのV6ツインターボに10速ATを組み合わせる300に比べると、排気量、気筒数、トランスミッションの段数の違いから250がワンクラス下に位置していることは明確で、数字が表す通りヒエラルキーがしっかりと構築されている。どちらも縦置きエンジンのため、V6より全長が長い250の直4エンジンにスペースを取られて、ギアの段数が2つ少なくなった、と考えていいのかも。
インテリアは豪華!
インテリアは、シフトレバーの形状が300や70と共通のものである以外は250オリジナルの仕立て。シフトレバー右側にはドライブモード、マルチテレインセレクト(MTS)、クロールコントロール(CRAWL=悪路を一定速度で越える)などの電子制御コントローラー系、レバー手前のコンソールにはZXグレードだけが装備するSDM(スタビライザーディスコネクトメカ=フロントスタビライザーを自動で切り離す)をはじめ、センターとリア(ZX専用)の電動デフロック、H4/L4のトランスファーギア選択レバーなどのオフロード関連モードが整然と並んでいる。こちらも昭和の時代のレバーではなく、それぞれをスイッチで選ぶタイプで、状態が一目で状態がわかるのがありがたい。
コックピットやセンターのディスプレイはフルデジタルで、見やすい表示スタイルを選ぶことができる。グラフィックもキレイ。ステアリングや空調周りの加飾は質実剛健で大袈裟でなく、エクステリア同様に最新モデルらしい新鮮さがある。昭和の時代は遠くなりにけり、だ。
ZXが装備するダークチェスナットカラーの本革シートはなかなか豪華。運転席は8way、助手席は4wayのパワーシート、2列目はリクライニング&タンブル式、3列目は電動で格納/展開できるタイプだ。さすがに3列目は座面が低く(というか、床面が高い)、体育座りを強いられる。
走りにラダーフレームのクセがない!
300とほぼ変わらぬ体躯の250だが、走りは重厚さとは逆で、実は軽くてドライバーフレンドリーな性格を持っていた。ディーゼルエンジンの音は結構室内に侵入してくるけれども音質自体は不快なものではなく、スタート時や、パーシャルから強めの加速をしてみた時の「ガルルルン」というサウンドはボディの動きに比例していて、いい気分で運転できる。
直進性はとても優れているし、ラダーフレームのクルマでコーナーを通過した時に顔をだすグラリ感や、段差を通過した時のボヨンボヨンとした動きが見られず、構えて乗った筆者はちょっと拍子抜けしてしまった。すばらしいというか、ちょっと寂しい(?)というか。他のランクルのような油圧式パワステ(信頼性を重視して採用)ではなく、250はよくチューニングされた電動パワステを採用しているおかげで、どんな場面でも手応えに一定感があって、それが走りのスムーズ感に伝わっているとも思われる。
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