カレー沢薫の時流漂流 第324回 気がつけば、「ニホンジン、ハタラカナイデスネー」と言われた社畜の憂鬱
マイナビニュース / 2024年11月4日 17時18分
私の夫は休日が定まっているわけではないので、突然「明日は休み」と言い出すことがあるのだが、それに対し私は「本当か?」と聞くのが定番になっている。
家族の言うことをむやみに疑ったり否定するのはモラルハラスメントであり、有事の際の財産分与比率に関わってくるので控えるべきとはわかっている。
だが、本当に夫の休日は30%ぐらいの確率で勤務先から電話ではじまり「今日は休日だが仕事に行ってくる」というバカボンのパパみを感じる発言とともに出社というパターンに陥るのだ。
別に、夫が休みだろうが仕事だろうが、部屋から一歩もでず、むしろこんなに規則正しい生活を送りながら何故ここまで情緒不安定なのか理解しがたいライフスタイルをしているので、夫が急に休みになろうが仕事になろうが、あまり関係ない。
しかし、私がキッズで、中古ゲーム屋にある、ベニヤ板で仕切られたカードゲームスペースに連れて行ってもらうという約束をしていたなら、この急な出勤に泣き叫んでトラップカードを展開していただろう。
これに対し、母親も一昔前なら「お父さんは仕事だから仕方がない」と、キッズ側を諫めていたかもしれないが、今なら仕事を優先し、子どもとの約束を破る父親、そしてそんな働き方をさせる会社に憤りを向けるだろう。
私も夫に対し、自分が休日出勤上等なのは構わないが、それを下の世代にまで求めないでくれよとは思っている。
○台湾のトモダチから苦言を呈されちゃったと話題に
エコノミックアニマルと呼ばれ、未だに社畜が多い日本だが、それでも働き方、そして仕事への意識は変化しており、ついに海外から「日本人は働かない」と言われるまでになってきたという。
日本が好景気のころ、おそらく海外で日本人旅行客は「日本人は金払いは良いがマナーが悪く隙あらばスプリングショッピングしようとするから嫌い」と言われていたのだろう。
それが今やすっかり日本に来た外国人観光客を同じような言葉で叩く側になっている。そのサイクルがついに「勤勉さ」にまで及んできているということなのだろうか。
「日本人から勤勉さがなくなる」というのは、小説の才能がなくなった太宰感があって「いよいよ」という感じがするが、私は日本人のくせに勤勉じゃないことにおいては先駆け的存在なので、やっと時代が追いついてきた感もある。
むしろ周りが勤勉すぎるせいで私みたいなタイプが生きづらくなっているため、勤勉レベルが全体的に落ちるというのは追い風とも言えるかもしれない。
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