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山田祥平のニュース羅針盤 第462回 読書の喜びを生涯のものに。刷新されたKindle Paperwhiteを試す

マイナビニュース / 2024年11月5日 6時0分

画像提供:マイナビニュース

Amazonが電子書籍専用端末Kindleシリーズを刷新、新ハードウェアとしてベーッシックスタンダードな6インチの「Kindle」(無印)、そのリッチバージョンとしての7インチ「Kindle Paperwhite」、さらにそのプレミア版としての「Kindle Paperwhite シグニチャーエディション」を発売した。

すべて16階調グレースケール300dpiの電子ペーパーディスプレイを搭載する。重量はそれぞれ158g、211g、214gとなっている。また、追って手書き入力に対応した433g・10.2インチの「Kindle Scribe」も12月4日から発売される予定だ。

Kindleのラインアップには、過去においてこれら以外にページめくりができる物理ボタンを備えた7インチ「Kindle Oasis」が存在したが、今回の発表では、その刷新のニュースはなかった。

○新しいKindle Paperwhiteを試した。安定の使い勝手が魅力

AmazonによるKindle電子書籍コンテンツ配信サービスのスタートは2007年、そのストアが日本で使えるようになるまでには5年の歳月が必要で2012年を待った。

今年(2024年)はそれから12年目となる。紙の書籍をベースとした電子書籍コンテンツを取り巻く環境は、コロナ禍を経て大きく変化しているようでいて、何一つ変わっていない印象もある。

また、スマホのディスプレイの大型化などによって、読書のために電子端末を使うといった酔狂なことを望むエンドユーザーも、スマホで十分と考えるようになり、電子ペーパーの専用端末はそれほど必要なものではないという意識も見て取れる。

実際に端末を借りて手元で使わせてもらった。今回のハードウェア刷新は、おそろしく地味なものとなっている。今どきの端末としての基本であるWi-Fiの5GHzサポートやUSB-Cの充電ポート装備などは当たり前として、ページめくりの速度や無印モデルにおけるディスプレイ輝度の向上程度にとどまっている。

つまり、以前からのKindleユーザーにとっては使い勝手がほとんど変わらない安心な代替機であり、言葉は悪いが物理ボタンを重宝していたOasisユーザーだけが蚊帳の外だ。

○画面サイズと合わせられる本、合わせられない本がある

その一方で、Kindleの専用電子書籍コンテンツは、今なお、「なんちゃって」仕様のものが散見される。専用端末以外に、スマートデバイスのアプリでも楽しめるのがKindleコンテンツの強みだが、その中には電子化されてはいるものの、PDFや画像として提供されているコンテンツがある。それが多彩なディスプレイサイズに追いつけない。

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