アークエッジ・スペースが開発に携わった6U人工衛星2機がISSに到着
マイナビニュース / 2024年11月6日 15時59分
○TASA・東京大学とも連携し開発された「ONGLAISAT」
一方のONGLAISATは、TASAとの連携に寄り開発されたリモートセンシング衛星。正式名称は「ONboard Globe-Looking And Imaging Satellite」で、“TASAが新規開発した光学観測装置の搭載により、世界中の地球観測を行うリモートセンシング衛星”という意味合いで名付けられたという。なおONGLAI(旺來)は、台湾で縁起物とされるパイナップルを意味する。
同プロジェクトでは、衛星バスの開発・インテグレーション試験・初期運用を、東京大学(東大)大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 中須賀・船瀬・五十里研究室が担当し、ミッション機器の開発はTASAが担ったとのこと。そしてアークエッジ・スペースは東大とも連携し、ミッション部・バス部の開発に関する各種ベンダーとの契約や官辺調整、衛生試験の実施サポートなどを行ったとする。
同社によると、ONGLAISATは6Uサイズで、衛星搭載部品などに民生品を活用することで低コストかつ短期間での開発を可能にしたといい、効率的かつ高頻度な災害監視、あるいは環境モニタリングなど、幅広い分野での利用・ビジネス拡大が期待されるとしている。
○2機とも無事ISSに到着 - 1か月を目途に宇宙空間に放出へ
そして両衛星は、11月5日11時29分(日本時間)に、米・フロリダ州のケネディ宇宙センターからSpaceXの「Falcon 9」ロケットに搭載されたドラゴン補給船によって打ち上げられ、ISSへの輸送が完了。同補給船の31回目の商業補給サービス「CRS-2 SpX-31」によってドッキングされ、同日23時53分ごろに無事にISSへと到着したという。
なおアークエッジ・スペースによると、2機の衛星は今後1か月程度を目途にISSから宇宙空間へと放出される予定で、その後は1か月程度の初期運用を行った後に実運用フェーズへと移行し、各種実証などを実施する予定だとしている。
(鶴海大輔)
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