実業団で活躍したプロバレーボール選手はどんなセカンドキャリアを歩む?
マイナビニュース / 2024年11月6日 18時40分
多くのプロアスリートが不安を抱えるセカンドキャリア。実業団に所属する選手はどんな第二の人生を歩んでいるのだろうか。パナソニック パンサーズ(現:大阪ブルテオン)で選手として現役を過ごした山添信也さん、白澤健児さんにお話を聞いた。
○セカンドキャリアに悩みを抱えるプロアスリート
プロアスリートのピークは短い。選手たちは30代前後、華々しい活躍をしていても30代後半には多くが身体的な限界を迎え、引退を余儀なくされる。早熟な才能を求められるスポーツではさらに早く、社会人として脂がのり始める20代後半には現役を退くことになる。
引退したアスリートの第二の人生の歩み方はさまざまだ。会社員として働く人もいれば、自営業を始める人もいる。スター選手はタレントになる場合もある。もちろん、スタッフや指導者、監督という形でスポーツに関わり続けるアスリートも多い。
だが、引退後のキャリアに悩むという点は間違いなく共通している。プロスポーツは限られたアスリートしか入れない特殊な世界だからだ。プロアスリートはスポーツに専念する人生を送っていることがほとんどであり、スポーツ界から外の世界へ足を踏み出す不安は大きい。
それでは、企業に所属して社員として働きながらスポーツ活動を行う実業団選手は、どのようなセカンドキャリアを迎えているのだろうか。プロバレーボールチーム「大阪ブルテオン」(旧:パナソニック パンサーズ)を伺ってみよう。
○バレーボールで活躍し五島列島から大阪へ
今回お話を伺うことになったのは、2020年にパナソニック パンサーズを引退し、現在パナソニック インフォメーションシステムズの人事総務部 採用・人材育成チームで活躍中の山添信也さん。
山添さんは1987年生まれの37歳。長崎県の五島列島出身で、父親の影響を受け中学からバレーボールを始め、スポーツ推薦で長崎県立大村工業高等学校へ入学。高校バレーボールの名門校で揉まれ、アスリートとして成長していった。
高校卒業後は就職を考えていた山添さんの転機は、大阪産業大学への進学。たまたま高校に視察に訪れていた大阪産業大学の監督がチームに誘ってくれたという。大阪産業大学では主将を務め、2009年西日本インカレ優勝に貢献。最優秀選手賞も受賞するなど、華々しい活躍を見せた。
その姿を見ていたのが、当時パナソニック パンサーズの監督を務めていた南部正司さんだ。こうして山添さんは、2010年にパナソニック パンサーズへ入団することになる。
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