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【男性不妊】年齢に関係なく10人に1~2人が妊娠困難な「乏精子症」だと明らかに - 男性向けクリニック調査

マイナビニュース / 2024年11月11日 9時59分

画像提供:マイナビニュース

奏仁会 大阪梅田紳士クリニックは11月7日、「男性の年齢と精子の質に関する最新データ」を発表した。調査は2024年9月1日~9月30日、同クリニックで実施した妊活前後の男性965名の精液検査結果(2022年~2023年の2年間分)を集計し、統計データをまとめた。
○男性不妊の現状

「現在、日本ではカップルの約15%が不妊に悩んでいる。そのうち、男性側に原因があるケースは全体の約半数を占めていると言われている。しかし、男性不妊に対する認識はまだ十分とは言えず、検査を受ける男性は限られている。女性の年齢が妊娠や出産に影響を与えることはよく知られているが、男性の年齢も妊娠に関わるという点については、まだ一般的な理解が十分進んでいない状況」と同クリニック。

○男性ブライダルチェック・精液検査の解析

同クリニックでは、2022年1月~2023年12月までの期間に965名男性のブライダルチェックを実施。ブライダルチェックとは、結婚・妊娠に関連する健康診断のような検査のこと。大きく妊娠能力をチェックする精液検査と性感染症のチェックがある。精液検査のデータを分析することで、男性の年齢と精子の質、運動率との関係が明らかになった。

今回の検査には、10代~70代まで幅広い年齢層の人々が参加した。最も多かったのは30代で、全体の半数以上を占めている。次いで20代、40代の順となっている。

平均精液量は、年齢とともに少なくなっていくものの、40代までは比較的保たれているのが分かる。50代以降は、平均精液量が大きく落ち込み、60代では20代の半分近くまで数値が落ちている。

精子運動率は、42%以上が正常とされ、この基準を下回ると、「精子無力症」と診断される。精子の運動性は、卵子に到達するために欠かせない要素。運動率が低下すると、妊娠の可能性が下がることが知られており、精子無力症に該当する場合、年間の自然妊娠率が健常者に比べて半分ほどに落ち込むという報告もある。

精子無力症の割合は、年齢とともに精子の運動率が下がることが分かる。さらに精子の運動性を「良好な運動精子」「やや良好な運動精子」「やや不良な運動精子」「不動精子」の4段階に分類して、年齢別に比較してみると、年齢が上がるにつれて「良好」「やや良好」の割合が減少し、「不動精子」が増加することが確認された。

精子濃度は、1600万/mL以上が正常とされ、この基準を下回ると、「乏精子症」と診断される。乏精子症に該当する場合、程度にもよるが、基本的には自然妊娠が健常者に比べて困難であるとされている。各年代別に、乏精子症の割合を見てみると、どの年齢層を見ても、概ね10%以上の人が該当することが分かった。これは、「年齢に関係なく、一定の割合でおよそ10人に1~2人は乏精子症であり、自然妊娠が困難な傾向にある」ということになる。
○男性のプレコンセプションケアの重要性

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