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電気自動車は踊り場? やっぱり売れてる? 日産「サクラ」の現在地

マイナビニュース / 2024年11月11日 8時0分

ちなみにランニングコストについては、月間走行距離を750kmとして軽自動車(ガソリン20km/L)と比べた場合、電費7.96km/kWh(電気単価31円/kWh)のサクラは5年間のエネルギーコストで21.8万円、メンテナンスコストでは6.7万円(EVはエンジン車より点検項目、交換部品が少ないので金額が安くなる)、合計で30万円近くお得になるというデータがあるとの説明だった。
さすがはEVの日産! 軽らしからぬ走りに感心

さて肝心の走りだが、相変わらず感心させられることが多かった。

みなとみらいICから乗った高速では、すぐにACCの「プロパイロット」を起動。サクラのEVシステムは普通車の急な加減速にも全く遅れることなく追従するトルクフルな走りを見せてくれる。前走車のドライバーはルームミラーを見ながら、「軽自動車なのに、しっかり付いてくるな……」と思っているかもしれない。

朝比奈ICで降りてすぐの金沢街道には、逗子に続くアップダウンがきつくてタイトなワインディングコースがある。ここではドライブモードスイッチ(ステアリング右下にあるのでちょっと見つけにくい)で「SPORT」を選び、さらに「e-Pedal」ボタンを押して、右足のアクセルペダルだけによるちょっとしたスポーツドライビングを楽しんだ。

適切な前後重量配分とボディ下面に搭載したバッテリーによる低重心、さらには高いボディ剛性が相まって、ハイトワゴンがよく見せる腰高感がなく、安定した旋回性能を発揮してくれるのがいい。よく調教されたモーター出力の出し入れ加減とシャシー性能は、日産が初代リーフから長年培ってきたEV技術の賜物だろう。

さて、軽EVとして他の追従を許さなかったサクラだが、ここへきてライバルのホンダから商用軽EV「N-VAN e:」が登場し、今後は「N-ONE」のEV版がデビューするとの話がある。そのあたりを日産の担当者に聞いてみると、「(ほかの軽EVにも)早く出てきてもらって、このジャンルがもっと盛り上がることを期待しているんです」と余裕のお言葉だ。

でっかいバッテリーを積んで遠くまで早く行ける大艦巨砲主義(例えが古い)の高級EVではなく、価格が安くて手に入れやすい軽EVが、日本のEV普及の鍵を握っていることが確信できた今回の試乗会だった。

原アキラ はらあきら 1983年、某通信社写真部に入社。カメラマン、デスクを経験後、デジタル部門で自動車を担当。週1本、年間50本の試乗記を約5年間執筆。現在フリーで各メディアに記事を発表中。試乗会、発表会に関わらず、自ら写真を撮影することを信条とする。RJC(日本自動車研究者ジャーナリスト会議)会員。 この著者の記事一覧はこちら
(原アキラ)



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