ファーストサマーウイカ、『光る君へ』ききょう役を背負い続けた1年 髪も姫カットにして「常に忘れないように」
マイナビニュース / 2024年11月10日 20時45分
定子の死後、恨みを抱え、毒づく場面もあったききょうだが、10日放送の第43回では、「恨みを持つことで、己の命を支えて参りましたが、もうそれはやめようと思います」と、吹っ切れたように語る場面があった。
「牙が抜けた! って思いました。どうやって闇から抜け出したのか、台本で描かれていない空白の期間は想像で埋めなければならないので、ききょうがどういう日々を過ごしていたのかなといろいろ考えました。何か物事を頑張ってやっているときに『もう無理だ。や~めた!』ってお手上げ状態になる瞬間が訪れたりもするし、限界を感じて、引退することを決めるみたいな感じもある。刹那な瞬間に恨みつらみの人格がふっと消え去ったということもあり得るかなと。そして、憑き物が取れたら丸くなったというか穏やかな日々が帰ってきたのかなと思います」
定子の死後、ききょうが定子の衣装を着て登場する場面があり、SNSでは「清少納言が定子さまの形見の着物を着ている」などと話題に。ウイカもこの衣装は特にお気に入りだという。
「定子様が着ていた着物を着たとき、衣装さんに『これ定子のですよ』と言われて『うわ~!』って涙が出そうになるくらい、形見を着ているところはグッときました。それを説明するところはないですけど、気づいてくださっている視聴者の方がたくさんいらっしゃって、驚きましたしうれしかったです。そういうバックボーンを彩って役にパワーをくださるスタッフ陣のプロの技に本当に感謝でした」
本作で風俗考証を担当している佐多芳彦氏も絶賛したというウイカの着物の所作については「練習しました」と胸を張り、限られた登場シーンの中でしっかりとキャラクターを表現するために、一瞬一瞬に全力を尽くしたと語る。
「限られたわずかな時間でキャラクターを印象づけることも、登場人物の多い物語では必要なことだと考えています。怒り心頭なききょうのシーンが放送されて、いろんな反響がありましたが、定子がいなくなってからの彼女の数年をあの数分で表現しなければならないという任務があると思うと、どれだけ濃度を高めて出せるかというのは大切にしていました」
●「濃密に刻まれた1年」「一生の財産に」 反響にも喜び
近年、ドラマや映画への出演が増え、本作でさらに女優としての存在感を高めたウイカ。自身にとってもかけがえのない経験になったようだ。
「1年かけて、しかも1年ほぼフルで出させてもらい、ききょうを背負い続け、生き続ける1年間。常に頭の端にあって、大河のことがよぎらない瞬間はなかったですし、常に忘れないように姫カットにして、髪型の話を振られたら『今大河やってるんで』『平安で』って(笑)。常に自分に大河を課そうとした1年で、それが心地よい瞬間もあれば、重圧も。でもそうあるべき、そうじゃないとできないと思っていました」
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