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ルネサス、アナログ混載プログラマブルIC「AnalogPAK」に14ビットSAR ADC搭載製品などを追加

マイナビニュース / 2024年11月12日 15時11分

画像提供:マイナビニュース

ルネサス エレクトロニクスは11月12日、同社のアナログ混載プログラマブルIC製品群「AnalogPAK」として、14ビットSAR(逐次比較型)A/Dコンバータ(ADC)を搭載した低消費電力デバイス「SLG47011」、コストパフォーマンス重視の高精度測定システム向けデバイス「SLG47001/3」、車載用デバイス「SLG47004-A」を発売したことを発表した。

AnalogPAKは、同社のプログラマブル・デジタル・アナログ混載製品群「GreenPAKファミリ」(元々はルネサスが買収したDialog Semiconductorが展開してきた製品群)の中でもアナログ機能を強化した製品群。不揮発性メモリ(NVM)を搭載したプログラマブルデバイスであるため、各種ロジックやディスクリートなどさまざまな部品を必要に応じて選択、集積することで、部品点数、基板面積、コスト、消費電力を低減することができるという特徴がある。また、アナログ混載ICであるため、ミクスドシグナルの標準製品やスタンドアロン型ディスクリート回路の機能を代替することも可能な点も特徴となっている。

SLG47011は、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA:6アンプ構成、レール・ツー・レール入力/出力、ゲイン1~64倍)を備えたプログラマブルマルチチャネル14ビットSAR ADC(8ビットモードで最大2.35Msps)をはじめ、12ビットのD/Aコンバータ(DAC:333ksps)、加減乗除用のハードウェア演算ブロック、フレキシブルな4096ワードのメモリテーブルブロックなどを備えた低消費電力AnalogPAK製品で、あらゆるマクロセルに対応したフレキシブルなユーザ定義の省電力モードを備えており、スリープモードで一部のブロックをスイッチオフするように設計することで消費電力をμAレベルまで削減することができるという。

そのため同社では、こうした機能を活用する形でマイコンの性能拡張や負荷軽減を図ったり、マイコンに複雑なアナログフロントエンド(AFE)を追加することができるようになると説明している。

SLG47001およびSLG47003は、低価格かつコンパクトな20ピンSTQFN(2.0mm×3.0mm)パッケージで高精度な測定システムを実現するAnalogPAK製品という位置づけで、低オフセットのオペアンプ×2(入力オフセット電圧最大9μV)、10ビットデジタルレオスタット(×2)、6チャネル・サンプリング・コンパレータ、アナログスイッチなどに加え、LUT、フリップフロップ、シフトレジスタ、タイマ、カウンタ、ディレイなどを設定可能なブロックなども搭載しており、ガスセンサから電力計、計測機器、サーバ、ウェアラブル機器、産業用ロボット、産業/スマートホーム用センサモジュールまで、幅広い用途に活用できると同社では説明している。

そしてSLG47004-Aは、既存製品SLG47004Vの性能と機能を継承しつつ、AEC-Q100のGrade1に対応した製品。車載品質規格に対応したことで、インフォテインメント、ナビゲーション、シャシー&ボディ、クラスタディスプレイといったアプリケーションに適用できるようになったという。

なお、いずれの製品もすでに量産出荷を開始しているという。
(小林行雄)

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