育休から“育業”へ── 職場での育児支援、都とNECが共に考える
マイナビニュース / 2024年11月13日 18時45分
2024年11月6日、NECは東京都子ども政策連携室と協力し、職場での「育業」支援に関する研修を実施した。オンラインを含め管理職を含む社員約200人以上が参加。研修講師として登壇したフリーアナウンサーの武田真一さんと厚生労働省 東京労働局 指導課 統括雇用環境改善・均等推進指導官の横山ちひろさんの講義や、グループワークを通して育業の現状や課題などについて理解を深めた。
○育休ではなく育業
「育業」とは、東京都が推進する新たな育児支援の愛称で、「休暇」のイメージが根強い「育児休業」を「将来を担う子供達を育てる業務」として捉え直す試みである。育児を社会全体で支える重要な仕事と位置付けることで、男女問わず育児への参加を促進して職場環境の改善を図るものである。
○育業取得の男女差は依然として高い
武田さんはNHKに務めている時、育児と仕事の両立の難しさに直面して、あまり育児に参加できなかった過去を振り返る。「妻に任せっきりにしてしまったことを今でも後悔しています」と述べ、育児ができる時間は限られるため、後からでは取り戻せない重要な経験であると強調する。
その後、武田さんは都内女性(92.9%)、全国女性(84.1%)、都内男性(38.9%)、全国男性(30.1%)と令和5年度の育児休業取得率を紹介。男性も増加傾向ではあるが、男女差は依然として高いという。加えて、全国平均よりも都内在住者の育児休業取得率が高いことにも触れ、都市部と地方における育児休業取得の格差を指摘する。
男性の育業取得の期間は伸びているものの、依然として女性のほうが期間が長く、男女差が縮まっていない現状を示した。
○数えきれないほどのメリット
研修中盤では育業取得を促進することによるメリットをグループで話し合う。「育業を取得した人が担っていた業務を若手社員に任せることで、成長の機会につなげることができる」「女性の管理職を増やすことにつながり、ダイバーシティある視点で経営ができ、いろいろなリスクを回避しやすくなる」「企業のブランドイメージが向上するため、人材が集まりやすくなり、投資の対象としても選ばれやすくなる」など、多角的な視点からメリットを参加者は口にした。
参加者の意見を聞いたうえで、武田さんは育業取得のメリットを紹介する。積極的に育業を取得した人はそうではない人と比較して会社への帰属意識が高い傾向にあるという。また、就職先を選ぶ際に育業の重要度が高まっており、「就活生の企業選択において育業は常識になっています」と話す。
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