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【決算深読み】シャープが2024年度上期に黒字浮上、通期黒字も見通す - ブランド事業が寄与

マイナビニュース / 2024年11月14日 16時7分

画像提供:マイナビニュース

シャープが発表した2024年度上期(2024年4月~9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.3%減の1兆964億円、営業利益は前年同期のマイナス58億円の赤字から4億円の黒字に転換。経常利益は前年同期比51.6%減の14億円、当期純利益は前年同期比362.6%増の229億円となった。

シャープの沖津雅浩社長兼CEOは、「全社トータルでは、売上高は減少したものの、営業利益は大きく改善し、2022年度上期以来の黒字となった。上期のブランド事業の売上高は、スマートオフィスが大幅な増収となり、前年同期実績を上回った。製造原価やSCM全体でのコストダウン効果があったほか、付加価値商品にモデルミックスの良化がある。デバイス事業は、減収となった一方で、構造改革の効果もあり、営業赤字が大幅に縮小した」と総括した。

経常利益は、営業外の為替差損益の変動により減益となったが、当期純利益は、投資有価証券売却益などもあり、大幅な増益になっている。

沖津社長兼CEOは、「上期の数字は一過性のものが多い。また、下期も厳しい環境であることに変わりがない。スマートオフィスなどの好調な分野には計画以上に努力していくことになる。AIデータセンター関連の契約や、アセットライト化をきちっとやり切ることが私のミッションである。絶対にやり切らなくてはいけない」と述べた。
○強弱入り乱れた白物家電、好調なスマートオフィス

セグメント別業績では、ブランド事業の売上高が前年同期比10.2%増の7129億円、営業利益は10.0%増の302億円となった。そのうち、スマートライフ&エナジーは売上高が前年並みの2290億円、営業利益は42.5%減の83億円となった。

国内白物家電では、美容家電や調理家電が大きく伸長したが、価格競争が激しかった洗濯機や、需要が低調だった冷蔵庫などが前年同期の実績には及ばなかった。一方で、海外白物家電は、ASEANにおいて、冷蔵庫が大型モデルや高付加価値モデルにシフトしたことによって大きく伸長。洗濯機も堅調に推移し、売上げが前年同期を上回った。米国でも高付加価値モデルを中心にした調理家電が伸長したという。国内外を含めた白物家電全体では、第1四半期並みの利益水準を維持しているという。

「海外白物家電は2桁近い伸びを示している。とくに、インドネシアやマレーシアが好調である。今後は、シェアが低い地域でのテコ入れを図り、下期もさらにがんばりたい。だが、国内白物家電はそれほど伸びないなかで、付加価値の高いモデルにシフトしていくことか重要だ。経費を削減し、利益重視でやっていく」と語った。

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