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NVIDIA CEO、ジェンスン・フアン氏が来日。ソフトバンク基地局にNVIDIA AI Aerial導入で5G AI-RAN構築へ

マイナビニュース / 2024年11月14日 20時11分

画像提供:マイナビニュース

NVIDIAは11月13日、都内で「NVIDIA AI Summit Japan」を開催し、その中でソフトバンクとのパートナーシップについて発表した。NVIDIA Blackwellによる国内最大級のAIスーパーコンピューターを構築するほか、NVIDIA AI Aerialでソフトバンクは世界で初となる5G AI-RANを導入する。

日本国内でAIに関する大規模な発表会を開催し、その中で明らかにされた内容。ソフトバンクはBlackwellプラットフォームを導入してAIスーパーコンピューター「DGX SuperPOD」を構築予定。完成すれば25EFlopsもの計算能力に達する見込みで、日本最大級のAI性能を実現できるという。計算能力は自社のAI関連事業に加えて、国内の大学や研究機関、企業のAI開発向けにも提供していくとしている。

通信事業向けにも、かねてからNVIDIAが推進してきたNVIDIA Aerialを導入予定。先行して神奈川県で行われた屋外試験ではNVIDIAのAI-RANソリューションがキャリアグレードの5G性能を達成することができたとしており、ネットワークの余剰料量を活用してAI推論ワークロードを同時に実施。これによって1ドルの設備投資あたり約5ドルものAI推論収益を見込めるとし、ソフトバンクは運用コストを考慮に入れても追加するAI-RANサーバーごとに最大219%の利益率を達成できると見積もっている。

ジェンスン・フアン氏の基調講演には孫正義氏もゲストとして登壇。もう10年以上の付き合いになるとして、親しげな様子でファイヤーサイドチャット(対談)が行われた。対談の中ではソフトバンクが3度もNVIDIAを買収しようと試みたことについて触れたり、今回のスーパーコンピューター構築に際して「何らかの寄付が必要になるかもね」とけしかけた孫正義氏に対し、「マサと会うたびになにかを支払うことになってしまうんだ(笑」とフアン氏が会場を沸かせるなど、終始穏やかな雰囲気だった。

やはり日本での開催であることを受けてか、内容で日本に言及するシーンが多くみられていた。時価総額で世界最大の企業となった今と対比するように、「日本なくして今のNVIDIAは存在していない」と切り出し、SEGAとのパートナーシップで3Dゲームへの道のりを拓こうとしたことに言及。今では世界中に普及しているNintendo Switchにも、自社製品が使われていると述べた。

加えて、今後注力していくことになると期待を寄せるロボティクス分野において、日本がファクトリーオートメーションにおいて極めて大きな存在感を発揮していると述べた。AIは産業におけるDay0だと発言し、日本が新しい産業革命を起こしていく一因になっていけるのではないかと考えているという。

ソフトバンクがiPhoneを日本で初めて導入したことについても触れ、DGX SuperPODを導入するソフトバンクが再び日本で初めての企業になると発言。基調講演の最後には生成AIを活用してジェンスン・フアン氏が日本語で話している動画が放映され、日本へのリスペクトに事欠かないように感じた。
(原修一郎)

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