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窓辺の小石 第192回 マイノリティ・レポート

マイナビニュース / 2024年11月15日 10時16分

こういう仕事をしていると、ときどき、キーボード入力速度がボトルネックになって、頭に浮かんだ文章が消えてしまうことがある。こうした事故を防ぐため、変換処理をできるだけ簡易にするために考えたのがこの入力方法である。

現在のIMEでは、複数の文節を入力してもかなりの確率で正しく変換できる。しかし、文節切り直しが必要になる、途中の文節の変換が正しくない、といった可能性はゼロではなく、低いといっても毎日文章を書いていれば、それなり確率で遭遇する。こうした問題を回避するには、単文節で入力し、同音異義語の変換を連打で行うようにするしかない、というのが筆者の結論である。なお、最近のIMEでは、過去の入力から、推測変換の提案があるため、必ずしも入力効率が悪いわけでもない。

セパレートスペースキーモデルは、こうした手法を使うのに最適な配列である。設計された方には何らかの意図があったはずだが、筆者としては、自分のために作られたものとしか思えない製品である。
REALFORCE R3 Software

REALFORCEは、第三世代に当たるR3やRC1世代では、専用ソフト「REALFORCE R3 Software」で、キーボードのスキャンコードの割り当てが行える。複数のR3シリーズやRC1でもおなじソフトウェアが使えるのは便利なのだが、キー割り当てなどを移行できるとありがたかった。

現時点では、キー割り当ては、REALFORCE R3 Softwareのウィンドウ右上のミートボールメニュー(3つのドットがならんだアイコン)から開くメニューにある、プロファイルマネージャー(写真01)でprfファイルとしてエクスポートができるのだが、インポートができるのは同一機種に限られる。

ちょっと調べてみると、prfファイルは、zipアーカイブされた2つのXMLファイルだった(WSLのfileコマンドで調べることができる)。profile.~.xmlファイルには、キー割り当てが記録されているようだ。時間がなくて、KeyMappingのパラメーターの意味や機種間での違いなどを調べることができず、キーごとの情報を取り出すのに止まった(リスト01)。

■リスト01

# プロファイルはユーザーのドキュメントフォルダ以下に入る
cd C:\Users\user01\ドキュメント\Topre\REALFORCE_R3_Software\Profile
Expand-Archive .\R3HI0002.prf
# R3HI0002フォルダに解凍されたxmlファイルが入る
$R3HIxml=[xml]::new()
$R3HIxml.Load("C:\Users\user01\ドキュメント\Topre\REALFORCE_R3_Software\Profile\R3HI0002\profile.R30I.xml")
$R3HI0002keyList=$R3HIxml.UserProfileR3_File.keytopList.KeytopEntry | % { [pscustomobject]@{ Name=$_.name; Type=$_.type; Code=$_.code;KeyMapping=$_.keymapping.int; ApcLevels=$_.ApcLevel.apclevel } }

ccccccvbこういう構造になっているところを見ると、異機種間でキーマッピングを交換することは不可能ではなさそうだ。もっとも、ハードウェア的な制限(マッピングのコードが機種間で意味が異なる)や機種により割り当て可能なパターン数が異なるなど、簡単には、いかなさそうである。こちらは、今後に期待としておきたい。なお、プロファイルに関することは、あくまでも筆者が調べたものであり、公式な情報ではないと釘を刺しておきたい。

今回のタイトルネタは、フィリップ・K・ディックの「The Minority Report(1956)」(ハヤカワ文庫SF ディック短編集 マイノリティ・レポート収録)である。映画化されたので、ご存じの方も少なくないはず。だが、小説と映画はストーリーが異なり、印象も違う。
(塩田紳二)



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