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大幅節税も可能? 専門家に聞く、タイとシンガポールの移住事情 ~前編:どんな人に向いているのか~

マイナビニュース / 2024年12月6日 17時0分

――シンガポールは富裕層・高所得層の移住が多い国ですが、シンガポール移住にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

最大のメリットは、日本に住んだ場合と比べて税金が著しく安くなることです。

シンガポールは個人所得税の最高税率が24%と、日本の55%(住民税を含む)よりも大幅に低いことに加え、配当金や株式の譲渡益には税金がかかりません。また、シンガポール国外で稼いだお金をシンガポールに入れても税金はかかりません。

タイについては、タイ国外で得た所得(国外源泉)については、タイに送金しなければ税金はかからないため、やり方によってはかなりの節税が可能です。

タイランドプリビレッジでタイに住み、シンガポールの銀行口座に運用益や日本での役員報酬などが入金されるようにして、節税をされている方もいます。税金を抑えるには、税制上の日本の非居住者になることが何よりも重要です。

現状、1億円以上の有価証券などを日本国外に持ち出す際は出国税がかかりますが、仮想通貨(暗号資産)の場合はかかりません。今後仮想通貨にも出国税を課すように税制改正がなされるのではないかという見方もあり、今のうちに出国しようと考える方も増えています。そのような方々の移住先として、最近は、お金でビザを買えるタイに注目が集まっていますね。

――タイは老後の移住に向いているとも言われますが、その理由は?

一番は物価が安いことではないでしょうか。

ただ、近年はバンコクをはじめ都市部の物価が上がっています。現地人のようなライフスタイルを送るならそれほどお金はかかりませんが、タイに移住する日本人は高い生活レベルを求める方が多いので、年金だけで悠々自適な暮らしを送るのは難しいのが現実です。

資産のある方は、付きっきりで炊事洗濯の世話をしてくれるメイドやドライバーを雇って暮らしている方もいます。タイは日本人医師こそ少ないものの、医療施設で働く日本人スタッフや通訳者はいるので、タイ語ができなくても病院でのコミュニケーションは可能です。

後編では、日本人移住者が実際に住んでいる地域や家賃、海外不動産としての将来性などについて解説していただきます。
(春奈)



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