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橋本環奈が朝ドラ主演を勝ち取る“はじめの一歩”になった『警視庁いきもの係』 刑事ドラマ史に残る脱力感

マイナビニュース / 2024年11月20日 11時0分

そんな橋本とコンビを組む渡部はベテランらしい包容力を発揮。一歩引いたポジションから橋本の演技を受け止めるなどサポートしつつ、動物愛が強すぎる圭子と昭和風刑事・須藤のギャップを作って笑いを誘った。

さらに橋本を盛り立てたのが、「いきもの係」事務員の田丸弘子(浅野温子)、元刑事の二出川昭吉(でんでん)、動植物管理係を立ち上げた捜査一課管理官・鬼頭勉(寺島進)らベテラン勢。かつて須藤とコンビを組んでいた捜査一課の石松和夫(三浦翔平)、ヘビ好きのギャル風受付・三笠弥生(石川恋)の美男美女に、ドラマ初出演の「うたのお兄さん」こと横山だいすけも含め、助演俳優たちが橋本を包み込むようにコメディらしい明るいムードを作っていた。

放送当時これらのキャストが口をそろえるように「楽しい現場だった」とコメントしていたが、コンビネーションの良さは映像からしっかり伝わってくる。

●コメディエンヌとしての第一歩
同作は「情報番組やバラエティで“鉄板”と言われる動物をドラマでも有効活用する」。さらに「ドラマの定番ジャンルである刑事モノをベースにしよう」というハイブリッドなコンセプトの作品。つまり「動物好き」「刑事モノ好き」の両方を引き寄せられるドラマとして制作された。

ただ、物語の割合としては「動物8」に対して、「刑事2」程度の体感だった。

まず「いきもの係」にはスコティッシュフォールドのナオミ(ティティ)を筆頭に、犬、ポニー、マイクロブタ、カメ、オウムなどが飼育されて頻繁に登場。事件につながる各話にも、ジュウシマツ、ケープペンギン、ヘビ、シバヤギ、リスザル、ヨウム、ピラニア、モリフクロウ、ヨツユビハリネズミ、ハチなどがフィーチャーされ、圭子がこれらにかかわる生態、飼育方法、治療、アニマルセラピーなどの圧倒的な知識を披露した。

その他でも動物の“サービスショット”は目白押し。例えば第1話では、さまざまな狭い場所に猫が挟まれた写真をフラッシュで見せていくシーンで動物好きの視聴者を喜ばせた。

関東近郊のペットショップと動物病院のデータをまとめた「なんでもペットノート」や、東武動物公園で撮られたエンディングの“動物着ぐるみダンス”なども含め、刑事ドラマ史上最高クラスの脱力感と言っていいだろう。刑事ドラマにつきものの重苦しさをこれほど感じない作品はなかなかお目にかかれない。

放送当時は明朝の仕事や学校が気になる日曜夜にふさわしい「橋本環奈+動物の“かわいいコンビ”による癒やし」が肝の作品だった。時代は令和に変わり7年が過ぎた現在のほうがそんな癒やし重視の世界観はフィットするのではないか。

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