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日本で生まれ世界が育てた「絵文字」、アップル「Genmoji」の登場でどう変わる?

マイナビニュース / 2024年11月21日 18時30分

画像提供:マイナビニュース

2025年末に標準化する絵文字「Emoji 17.0」に追加する予定の絵文字をUnicodeがアナウンスしました。その中には、ゆがんだ顔、ファイトクラウド(漫画でケンカしている場面で出てくるアレ)、宝箱、毛むくじゃらの生き物(?)、落石などが採用されています。

新たに追加される167の絵文字は、UnicodeによりEmoji 17.0に承認されると、絵文字を実装する企業(スマホメーカーやフォントベンダー、Webサービスなど)によって追加され次第、私たちユーザーが使用可能になります。

世界言語になった「Emoji」

絵文字はもともと、1999年に日本で登場したNTTドコモのiモードに収録されてスタートしました。iモード端末を契約した時にもらったドコモの「絵文字湯呑み」は、今でも実家で湯呑みとして使われています。

こうして始まった絵文字は、iPhone 3Gが日本市場に投入される際に「ケータイのコミュニケーションには不可欠」として収録され、日本語環境でのみ入力可能な状態でスタートしました。

しかし、海外のiPhoneユーザーは、絵文字を呼び出せるアプリなどを通じて、自分たちのコミュニケーションにも絵文字を取り入れるようになりました。Appleも、世界中のユーザーに絵文字を公開し、世界言語になった経緯があります。

ジェンダーや多様性の問題に対応してきた

世界言語になった絵文字は、ある意味において、カルチャーギャップやインクルーシブの問題解決におけるモデルケースになっている、と見ることができます。

そもそも、絵文字は日本独自のものだったため、食べ物や観光地などが日本に偏っている状態から出発しています。富士山、幼稚園バッジ(海外ではTofu on Fireとされていた)、自動車に貼り付ける初心者マーク(若葉マーク)など、海外の人が知らないことがたくさん収録されていました。

そこから国際化され、Unicodeでの標準化を中心に、世界中の人々が使う絵文字へと進化を続けていますが、その過程でも論争が生まれています。

有名なところでは、食べ物の絵文字に関する論争があります。特に、ハンバーガーの具材を重ねる順番や、パエリアの具の問題などが有名ですが、そのカルチャーを持つ人にとって、絵文字の表現が正しいかどうかがたびたび問題になります。

また2016年、第一次トランプ政権が立ち上がった年、米国社会において、銃の乱射事件が相次ぐなど、暴力に対する問題が持ち上がりました。これを受けて、テクノロジー企業各社は、収録していた拳銃の絵文字を水鉄砲に変え、コミュニケーションの中で暴力を目にしない配慮を施した経緯もありました。

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