学生ロケット、新たな高みへ! 南カリフォルニア大学が高度と速度の世界記録を更新
マイナビニュース / 2024年11月23日 8時35分
南カリフォルニア大学(USC)の学生団体「USCロケット・プロパルション・ラボラトリー(USCRPL)」は2024年11月15日、10月に打ち上げた「アフターショックII」ロケットの飛行結果を発表した。
最大到達高度は143.3km、最大速度は秒速1.61km、マッハ5.5で、到達高度と速度の両面で、アマチュア・ロケットの世界記録を塗り替えたとしている。
アフターショックIIの世界記録
USCRPLは2005年に設立された団体で、2019年に「トラベラーIV (Traveler IV)」ロケットで高度100kmの宇宙空間に到達した(*1)。学生が開発したロケットが宇宙(カーマン・ライン)に到達したのは世界初だった。
*1:ただし、GPSデータの記録が不完全だったことから、USCRPLでは到達高度は33万9800ft(約104km)±1万6500ft(約5.02km)とし、「90%の確率で高度100kmを超えたと考えられる」と結論づけている
それ以来、同団体は自らの記録を破るため、新しいロケットの開発を続けてきた。
そして2024年10月20日、USCRPLはネバダ州にあるブラックロック砂漠で、「アフターショックII (Aftershock II)」ロケットを打ち上げた。
その後、飛行データの分析を行った結果、最大到達高度は47万400ft(143.3km)、最大速度は秒速5283ft(1.61km)、マッハ5.5だったと結論づけられた。分析結果をまとめた論文は11月15日付けで発表された。
これまで、学生ロケットの最高到達高度は、同団体のトラベラーIVが2019年に記録した33万9800ft(104km)だった。また、社会人が参加するアマチュア・ロケットも含めると、2004年に米国の非営利団体CSXT(Civilian Space eXploration Team)が開発した「ゴーファスト(GoFast)」ロケットが記録した38万5800ft(117.6km)が最高だった。
アフターショックIIは、この両方の記録を破り、また米国連邦航空局(FAA)が定めるアマチュア・ロケットの高度制限である49万2000ft(150.0 km)にも迫った。
また、最高速度についても、学生ロケットではトラベラーIVの秒速4966ft(秒速1.51km)、アマチュア・ロケットも含めるとゴーファストの秒速5019ft(秒速1.53km)が最高だった。したがって、アフターショックIIはこの記録も塗り替え、アマチュア・ロケット史上、最も高く、そして速く飛んだロケットとなった。
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