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テレビ解説者・木村隆志のヨミトキ 第82回 かまいたち、ナイナイに代わり『爆笑ヒットパレード』MCに 『お笑いの日』に続き生特番で求められる理由

マイナビニュース / 2024年11月26日 16時0分

その意味では決して思い切った「抜てき」ではなく、満を持して「かまいたちが単独MCを務める時代に突入した」と言っていいのではないか。

逆に今秋、かまいたちが事実上のリーダー格を務めた『ジョンソン』(TBS)はわずか1年で終了したが、この番組はモグライダー、見取り図、ニューヨークと横並びのコンセプトだった。「かまいたちの評価はまったく落ちず、むしろ単独で前面に出したほうがいいだろう」という思惑が見て取れる。

●相手の年齢性別立場を問わない進行
『爆笑ヒットパレード』に話を戻すと、ナインティナイン以前はパートごとにMCが代わるリレー形式が主流だった。8時間の生放送はMCのスキルだけでなく、体力や集中力、さらに若手芸人の把握や対応が求められるハードな仕事ということだろう。その点で50代前半のナインティナインから40代前半のかまいたちに若返りを図ったことは合点がいく。

あまり語られていないが、このところ、かまいたちのMCは万能ぶりが光っていた。ロケ番組の『街グルメをマジ探索!かまいまち』(フジ)では飲食店の人々などに話を振り、若者トークバラエティの『超無敵クラス』(日本テレビ)ではティーンのインフルエンサーをまとめ、濱家隆一は生放送の音楽番組『Venue101』(NHK総合)でMCとしてアーティストに対応している。

事実上のダブルMCと言える『千鳥の鬼レンチャン』(フジ)で出演者を毒気たっぷりにイジる様子も含め、出演者の年齢性別や立場を問わない進行はすでに業界トップクラスと言っていいだろう。逆にナインティナインからMCを引き継げそうな同年代の芸人は、千鳥と麒麟・川島明あたりくらいしか見当たらない。

もう1つ注目したいのは、選ばれたかまいたちが『キングオブコント』(TBS)の王者ではあるものの、ズバ抜けた影響力を持つ『M-1グランプリ』の王者ではないこと。つまり制作サイドは長年MCを務めてきたナインティナインの後継に『M-1グランプリ』の歴代王者を選ばなかったことになる。

過去にMCを務めた爆笑問題や今田耕司なども含め、「『爆笑ヒットパレード』のMCは、『M-1グランプリ』などの賞レースとは関係なく、バラエティMCのトップクラスから選ぶ」という流れを継続したのかもしれない。

かまいたちは2017年の『キングオブコント』で王者になり東京進出したものの、準優勝のにゃんこスターがフィーチャーされるなど、結局ブレイクには至らなかった。しかし、彼らはそれから2年あまりが過ぎた2019年の『M-1グランプリ』で準優勝したことでブレイクのきっかけをつかんだ。

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