1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

無機化合物の結晶構造を計算コストかけず網羅的に探索、経験則を不等式で表すのがミソ 東大

マイナビニュース / 2024年11月28日 19時20分

結晶構造の探索では、カチオンが取り得る大きさごとに11個を想定した「モデルカチオン」を、物質を構成する元素ごとに対応させる。原子番号が近く似ている元素ごとに微妙に異なるパラメーターで計算するより、大きさや形は概ね同じになるモデルカチオンで計算した方が効率的で、結晶構造探索の手間が省ける。

開発した探索法で、2価のアニオンである酸素イオンと、酸素イオンと同じ大きさのカチオンA、八面体のカチオンBを3:1:1の比率で混ぜたとして、パソコンで計算してみると、20分余りで4つの解が見つかった。4つともペロブスカイト構造など実験的に知られた結晶構造であり、最適解を得ているらしいと判断できた。他にも、超伝導体となる銅酸化物の構造や、構成部分にイオン結合のような柔らかい結合が見られるアルファ(α)パイロクロア構造を再現することもできたという。

数理計画問題に基づく結晶構造探索法は、最適解の候補を絞りこむことで計算コストを抑えているが、最後は第一原理計算を用いて最適解を出す。小正路研究員は「計算コストを少なく網羅的探索をすることで意外な結晶構造を見つける機会が増えれば、材料探索からデバイス応用までの研究プロセスを加速できる」と話す。

研究は米物理学会の科学誌「フィジカル レビュー マテリアルズ」電子版に11月6日付けで掲載された。
()



この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください