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「Arc」で注目のBrowser Company、新ブラウザ「Dia」で次世代のWeb体験構築に挑戦

マイナビニュース / 2024年12月4日 8時43分

AIは複雑な作業や反復的な作業を効率化する有力なソリューションとなり得る。しかし、生成AIは注目を集める一方で、日常的に活用するユーザーの増加ペースは鈍い。多くの人が試してはいるものの、具体的な使い方が分からず、必要性を感じていないのが現状である。これは、技術とユーザーのニーズが結びついていないことが主な原因の1つであると考えられる。The Browser Companyは、AIが独立したアプリやボタンではなく、Webブラウザの一部として統合され、ユーザーが日々のブラウザ利用において自然に活用できる形で提供されるべきだと主張している。

一例として動画で、テキスト挿入カーソルで機能するAIツールを紹介している。「Apple released the original iPhone in 」とオリジナルiPhoneに関する文章を書いていて、オリジナルiPhoneが何年に発売されたか不確かな際に、挿入カーソルをクリックすると「次の行を書いて」「アイディアを提案して」といったAIサポート機能のメニューがポップアップする。これは「プラウザレイヤーで構築された、新しいコンピューティング環境である」と、ミラー氏は述べている。

もう1つのデモでは、家族へのプレゼントを調べていて、複数の商品のタブを開いている状態でメールを書き始め、挿入カーソルをクリックして「これら3つのAmazonリンクを貼り付けて、どれが良いか訊ねるメールを [妻に] 書いてください」と入力すると、メール本文が作成された。

従来のブラウザがWebサイトの静的フレームとして機能するのに対し、Diaはコンテンツと対話し、ユーザーのニーズに適応することを目指す。The Browser Companyは、5年前にArc Development Kit (ADK)を導入して、ブラウザ開発において新機能のプロトタイプを迅速に作成できる環境を整えた。Diaを開発する上で、ADKの上に「メモリー」「アクション」「大規模言語モデル」「セルフドライビング」の4つのコンポーネントを追加した。

Diaは開発初期段階であり、全体像も見えていない状況だが、ユーザーのツールやワークフローに深く統合され、ユーザーの状況を理解して動作する「よりパーソナルなWebブラウザ」を目指している。iPhoneがタッチインターフェイスでコンピュータを身近な存在にしたように、The Browser Companyは、マウスカーソル、テキスト挿入カーソル、ブラウザのアドレスバーといった従来の基本的なコンピューティング・インターフェイスをブラウザレイヤーで再構築し、より強力で個別化された環境を提供しようとしている。
(Yoichi Yamashita)



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